間取りのこと
注文住宅の間取りで後悔・失敗しやすいポイント。よくある失敗例と、着工前に見直す6つの観点
2026年10月5日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
注文住宅の間取りの後悔や失敗は、「住んでから気づく」ものが多いです。図面のときは気にならなかったのに、毎日暮らしてみて「ここ、ちょっと不便だな」と気づく。その小さな不便が、何年も続きます。
ただ、その多くは、図面の段階で一度立ち止まっていれば、気づけたかもしれないことです。
この記事は、間取りで後悔・失敗しやすいポイントの全体像をまとめた入口のページです。はじめに、よくある失敗例をざっと並べてから、マドリセカンドの診断でも使っている6つの観点「家事ラク・片づけ・家族時間・ひとり時間・光と風・10年後」ごとに整理します。気になる項目は、それぞれの記事でくわしく読んでみてください。
よくある失敗例
まずは、ありがちな間取りの失敗を並べてみます。気になるものがあれば、くわしい記事で確かめてみてください。
- 洗濯機と物干し場が別の階:濡れた洗濯物を持って、毎日階段を往復することに。→洗濯動線
- 収納を増やしたのに散らかる:しまう場所が使う場所から遠く、出しっぱなしになる。→収納と散らかり
- 洗面所と脱衣所が一緒:朝の支度とお風呂の時間が重なり、使いにくい。→洗面所と脱衣所
- 玄関に置き場がない:ベビーカーや外遊びの道具が、玄関や廊下にあふれる。→玄関
- コンセントが家具の裏に隠れた:使いたい場所に足りず、延長コードだらけに。→コンセント
- 大きな窓の外から丸見え:視線が気になって、カーテンを閉めっぱなしに。→窓の配置
- 吹き抜けで冬が寒い・音が響く:開放感と引きかえに、暑さ寒さや音が気になることも。→吹き抜け
- トイレの音がリビングに届く:位置によっては、音やにおいが気になりやすい。→トイレの位置と数
どれも、図面の上で暮らしをたどれば気づけることが多い失敗です。ただ、同じ間取りでも、暮らし方によっては失敗にならないこともあります。ここからは、6つの観点ごとに、後悔につながりやすいところを見ていきます。
家事ラク:毎日くり返す動きの後悔
家事の後悔は、1回あたりは小さくても、毎日くり返すので積み重なりやすいのが特徴です。
- 洗濯:洗濯機から干す場所が遠い、階段を往復する、たたむ場所がない
- キッチン:冷蔵庫・コンロ・シンクの行き来が遠い、2人で立つとぶつかる
- ゴミ出し・買い物:玄関や勝手口から、キッチンまでが遠い
図面の上で、家事をする人の動きを指でたどってみると見つけやすくなります。朝の忙しい時間に、家事をしながら子どもの支度も見る、といった「ながら」の動きも想像してみてください。とくに後悔の声が出やすい洗濯は、洗濯動線の記事で「洗う・干す・たたむ・しまう」をくわしくまとめています。
片づけ:収納の量より場所の後悔
「収納はたっぷり作ったのに散らかる」という後悔もあります。
- 使う場所と、しまう場所が遠い
- リビングで使う物の置き場がない
- 玄関に、靴以外の物(外遊びの道具やベビーカー)を置く場所がない
図面では、収納の大きさより先に、帰ってきてから荷物を置くまで・郵便物を受け取ってから片づけるまでの流れをたどってみると、置き場が足りない場所に気づきやすくなります。
収納は「家全体でどれだけあるか」より、「使う場所の近くにあるか」で見るのがコツです。くわしくは収納が多いのに散らかる家の記事にまとめています。
家族時間:集まりやすさと、音の後悔
家族が自然と顔を合わせられる間取りは魅力的ですが、つながりすぎて困ることもあります。
- リビングに家族が集まらず、それぞれの部屋にこもりがち
- 反対に、リビングの音やにおいが2階まで届いて気になる
- 家族全員がくつろげる広さが、LDKに足りない
図面では、ソファやダイニングテーブルを書きこんで、家族全員が座ったときの様子を想像してみてください。テレビの音が、2階の寝室や子ども部屋にどう届くかもあわせて確かめておきたいところです。
「顔を合わせやすい」と「音が伝わりやすい」は、表と裏の関係になりがちです。その代表例が、リビング階段の記事で取り上げている、リビングから2階へ上がる間取りです。
ひとり時間:こもれる場所がない後悔
家族時間とは反対に、ひとりで集中したい・休みたいときの場所がない、という後悔もあります。
- 在宅ワークの場所が決まらず、ダイニングテーブルで仕事をしている
- オンライン会議の声や背景が、家族の生活と重なる
- 夫婦の寝る時間が違い、どちらかが気をつかっている
ひとり時間の場所は、広さより「音」と「視線」をさえぎれるかが大事です。在宅ワークがある家は、仕事をする場所を図面の上で先に決めておくと、コンセントや照明の位置も考えやすくなります。
光と風:明るさと暑さ寒さの後悔
図面では、いちばん想像しにくいのがこの観点です。
- 日中でもリビングが暗く、照明をつけている
- 西日が強く、夏の夕方は暑くてカーテンを閉めきり
- 窓を開けても、風が通り抜けない
- 大きな窓から、外や隣の家の視線が気になる
図面には、隣の家の位置や窓の向きが書かれていないこともあります。敷地のまわりの様子が分かる図面や、現地の写真とあわせて見ると、想像しやすくなります。
明るさや暑さ寒さは、部屋の向きと窓の位置で大きく変わります。まずは方角と間取りの記事で、どの部屋をどの方角に置くかを確かめてみてください。
10年後:暮らしが変わったときの後悔
家を建てたときの暮らしが、ずっと続くわけではありません。
- 子ども部屋を分けられない、または分けたあと使い道がない
- 年を重ねて、2階の寝室への階段がつらくなる
- 段差や狭いトイレが、将来の不安になる
子どもが巣立ったあと、空いた部屋をどう使うかも考えておくと、「使わない部屋に物があふれる」という後悔を減らせます。
10年後・20年後の家族を想像して、そのときも暮らしやすいかを確かめておきたいところです。老後も住める間取りの記事では、1階で暮らしが完結するかを中心にまとめています。
見直すなら、着工前の「まだ変えられるうち」に
ここまでの後悔の多くは、家が建つ前なら見直せることです。いまどの段階にいるかで、できることが少し変わります。
契約前で、提案を見ている・比べているなら
契約前は、まだ間取りを大きく動かしやすい時期です。気になることは「なんとなく」で流さず、6つの観点のどれに引っかかっているのかを言葉にして、担当の人に伝えてみてください。6つの観点で提案を見直すと、その案の得意なことと苦手なことが見えてきます。要望の整理から決定までの進め方は、間取りの決め方の記事にまとめています。何社かの提案をもらっているなら、提案を並べて比べる記事を参考に、同じものさしで比べてみてください。会社そのものが決めきれないときは、ハウスメーカーが決められないときの記事もどうぞ。
契約後で、くわしい打ち合わせの途中なら
くわしい打ち合わせに入ると、細かい仕様の話が中心になり、間取りの大きなところを見直す機会が少なくなりがちです。着工の前に、もう一度6つの観点で図面を見てみてください。間取りをいつまで変えられるかは会社や契約によって違うので、着工前に間取りで確かめることの記事とあわせて、早めに担当の人に確かめておくと安心です。自分たちだけで見るのが不安なら、間取り診断で外の目を借りるのも一つの方法です。
何度直してもらってもしっくりこないときは間取りが決まらないときの記事、この会社のままでいいのか迷いはじめたときは契約後に会社を変えるか迷ったときの記事で、考え方を整理しています。
どの間取りにも、得意なことと苦手なことがあります。全部を満点にするより、家族にとって大事な観点を2〜3個決めて、そこが得意な間取りかを確かめるのが、後悔を減らす近道です。
図面で確かめたいチェックリスト
- 【家事ラク】洗濯・料理・ゴミ出しの動きを、図面で指でたどってみた?
- 【片づけ】よく使う物の置き場は、使う場所の近くにある?
- 【家族時間】家族が集まる場所の広さと、音やにおいの伝わり方は確かめた?
- 【ひとり時間】仕事や休みたいときに、こもれる場所はある?
- 【光と風】リビングの向きと、窓の位置・大きさは確かめた? 西日は?
- 【10年後】子どもが大きくなったとき、年を重ねたときの使い方を想像した?
- 家族にとっていちばん大事な観点を、2〜3個に絞って話し合った?
このチェック、AIにも見てもらえます。間取り図をアップするだけで、6つの観点で「得意技」と「ちょっと苦手なこと」が分かります。無料・登録不要。
AI間取り診断をやってみる →寸法や家具の置き方は、マドリつくーるで自分の間取りに置いて試せます(無料・登録不要)。
よくある質問
Q. 間取りの後悔で、いちばん多いのは何ですか?
人によって違うので、これがいちばんとは言いきれません。ただ、毎日くり返す家事の流れや、収納の場所、音や明るさのように、図面では見えにくく、住んでから気づくものが後悔につながりやすいようです。
Q. 後悔しないために、いつ見直すのがいいですか?
契約前に提案を比べている段階なら、比べながら見直せます。契約後でも、着工前のくわしい打ち合わせの途中なら、変えられることもあります。ただ、いつまで変えられるか、変えたときに費用がかかるかは会社や契約によって違うので、早めに担当の人に確かめるのがおすすめです。
Q. 6つの観点で、全部よい間取りはありますか?
どの間取りにも、得意なことと苦手なことがあります。全部を満点にするより、家族にとって大事な観点を2〜3個決めて、そこが得意な間取りになっているかを確かめるほうが、現実的で後悔も少なくなります。
まとめ
- 間取りの後悔は、ほとんどが住んでから気づく。図面の段階で一度立ち止まる
- 家事ラク・片づけ・家族時間・ひとり時間・光と風・10年後の6つの観点で見直すと、もれが少ない
- 全部を満点にしなくていい。家族にとって大事な観点を2〜3個決める
- 見直すなら、着工前のまだ変えられるうちに。いつまで変えられるかは早めに確かめる
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図面は診断のためだけに使い、保存しません。結果を見て、もっと聞いてみたくなったら、くわしい人に見てもらうこともできます。
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