片づけ
玄関の間取りで後悔しやすいのは「靴以外の物」。散らかる・狭い・丸見えを図面で防ぐ
2026年10月5日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
玄関は、家に入って最初に目にする場所です。そして、毎日いちばん物が出入りする場所でもあります。
玄関の後悔は「靴がしまいきれない」より、靴以外の物の置き場がないことのほうが、見落としやすいところです。ベビーカー、傘、子どもの外遊びの道具、宅配の段ボール、上着、マスク、鍵…。
この記事では、玄関の間取りでよくある後悔と、提案を比べているとき、契約後の詳細の打ち合わせのときに、着工前のまだ変えられるうちに確かめておきたいことをまとめます。
玄関の間取りでよくある後悔
後悔につながりやすいのは、たとえば次の4つです。
- 物があふれる:靴箱はあるのに、外で使う物の置き場がなくて床に並ぶ
- 狭い:家族が同時に靴をはけない。ベビーカーを広げると通れない
- 丸見え:玄関ドアを開けると、リビングや階段、トイレのドアがまっすぐ見える
- 暗い・寒い:窓がなく昼でも暗い。冬は玄関から冷たい空気が入ってくる
どれも、図面を見ているだけだと気づきにくいものです。図面の玄関は、だいたい「靴箱」と「ドア」しか描かれていないからです。
まずは「玄関に置く物」を全部書き出してみる
玄関の広さや収納を考える前に、いまの家で玄関に置いている物と、これから置きそうな物を書き出してみてください。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| はく物 | 家族の靴、長靴、サンダル、スリッパ |
| 外で使う物 | ベビーカー、三輪車、外遊びの道具、アウトドア用品、ゴルフバッグ |
| 出かけるときに持つ物 | 鍵、マスク、エコバッグ、ハンカチ、日焼け止め |
| 着る物 | 上着、帽子、カッパ、子どもの通園バッグ |
| 一時的に置く物 | 宅配の段ボール、回覧板、ゴミの日まで置いておく物 |
| 雨の日の物 | 傘、ぬれた上着、ぬれた靴 |
こうして並べると、靴箱だけではとても足りないことが分かると思います。「使う場所の近くにしまう」という収納の考え方は、収納が多いのに散らかる家の記事でもくわしく書いています。
玄関は、家の中と外の切りかえの場所です。「外で使う物」と「出かけるときに持つ物」の置き場があるかどうかで、片づきやすさが大きく変わります。
土間収納(シューズクローク)は、暮らし方で決める
玄関の横に、靴のまま入れる収納スペースをつくる間取りがあります。「土間収納」「シューズクローク」などと呼ばれます。
あると便利な家
- ベビーカーや三輪車、自転車用品を家の中に置きたい
- キャンプや釣り、スポーツなど、外で使う道具が多い
- 子どもが外で遊んで、砂や泥のついた物を持ち帰ってくる
- 来客用の玄関と、家族用の出入りを分けたい
なくても困らないことがある家
- 靴の数が少なく、外の道具もあまりない
- 物置やガレージなど、外に置き場がある
- 家の広さに余裕がなく、その分をリビングや収納に回したい
土間収納をつくる場合は、棚の奥行きと高さ、ベビーカーなどを置く床の広さ、空気の逃げ道もあわせて確認しておくと、使いやすさが変わります。
「狭い」を防ぐには、人と物の動きで考える
玄関の広さは、数字だけで考えると判断がむずかしいところです。次の場面を想像してみると、分かりやすくなります。
- 朝の出かけるとき:家族が2〜3人同時に靴をはいても、ぶつからない?
- ベビーカーを出し入れするとき:広げたまま入れられる? 横を人が通れる?
- 大きな荷物が届いたとき:段ボールを置いても、家族が出入りできる?
- 雨の日:傘をたたんで、ぬれた上着を脱いで、置いておける場所はある?
玄関に腰かけて靴をはける場所があると、小さい子どもや年を重ねた家族にもやさしくなります。ペットがいる家は、散歩のあとに足を拭く場所もあわせて考えておくと安心です。
「丸見え」は、ドアを開けたときの視線をたどる
玄関ドアを開けたとき、正面に何が見えるかは、図面で確かめられます。玄関ドアの位置に立ったつもりで、まっすぐ先を指でたどってみてください。
- リビングのドアが正面にあると、ドアが開いているとき中まで見える
- トイレのドアが玄関の正面にあると、来客中に使いにくい
- 階段が正面にあると、2階に上がる家族と来客が顔を合わせやすい
来客の動きと家族の動きを分けるか
来客が多い家では、お客さんが通る道と家族がふだん通る道を分けると、玄関がいつもすっきり見えます。家族は土間収納から家に上がり、お客さんは玄関ホールからリビングへ、という形です。
- お客さんを通す部屋(リビングや和室)まで、家族の物が見えずに行けるか
- お客さんがトイレを借りるとき、生活感のある場所を通らないか
- 家族用の通路に物があふれても、来客側から見えないか
一方で、来客が少ない家なら、通路を2つつくるよりも、1つの玄関を広く使うほうが合っていることもあります。
宅配便の受け取りなど、玄関ドアを開ける機会は思ったより多いものです。ドアの位置を少しずらす、収納や壁で目隠しをつくるだけで、気になり方はかなり変わります。
明るさと寒さも、図面で見ておく
玄関に窓がないと、昼でも照明が必要になることがあります。北側に玄関がある家はとくに暗くなりやすいので、窓や明かりとりがあるかを見ておきましょう。
夜に帰ってきたとき、玄関の明かりのスイッチがドアを開けてすぐ手の届く場所にあるかも、図面で確かめられます。両手に荷物を持っていることが多い家なら、足もとが暗くならない照明の位置も相談しておくと安心です。玄関の外の明かりや、インターホンの位置もあわせて見ておきましょう。
また、玄関は外の空気が入りやすい場所です。リビングと玄関の間にドアがあるかどうかで、冬の寒さや夏の暑さの感じ方が変わることもあります。家全体の暖かさにも関わるので、気になるときは担当の人に聞いてみてください。
図面で確かめたいチェックリスト
- 玄関に置きたい物を全部書き出した? その置き場は図面のどこ?
- ベビーカー・外遊びの道具・アウトドア用品を置く場所はある?
- 鍵・マスク・エコバッグなど、出かけるときに持つ物の置き場はある?
- 上着をかける場所は、玄関の近くにある?
- 家族が同時に靴をはいても、ぶつからない広さ?
- 腰かけて靴をはける場所はある?
- 玄関ドアを開けたとき、正面に何が見える?
- 玄関に窓や明かりとりはある? 照明のスイッチはどこ?
- 宅配の段ボールを一時的に置ける場所はある?
担当の人への伝え方
「玄関を広くしたい」だけだと、どこをどう広げればいいか伝わりにくいことがあります。玄関に置きたい物と、困っていることをそのまま話すのがおすすめです。
- 「ベビーカーとキャンプ道具を、玄関の横にしまいたいです」
- 「朝、家族4人が同時に出かけるので、玄関が混みます」
- 「玄関を開けたとき、リビングの中が見えないようにしたいです」
契約前に提案を見ているなら:玄関の広さや土間収納の形を、提案の段階でどこまで考えてくれているかも、会社を比べる材料の1つです。相談しても気になるところが解決しないときは、ほかの会社の提案と比べてみるのも、ふつうのことです(間取り提案の比べ方)。
契約後の打ち合わせ中なら:玄関の広さや土間収納の形は、着工したあとに変えるのはむずかしくなります。変更をいつまで受けてもらえるかは会社や契約によって違うので、まだ変えられるうちに早めに相談を。話しても決まらないときの考え方は間取りが決まらないときの記事にまとめています。
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よくある質問
Q. 玄関はどれくらいの広さがあればいいですか?
家族の人数や、玄関に置く物の量で変わります。広さの数字よりも、家族が同時に靴をはけるか、ベビーカーや自転車用品などを置いても通れるかで考えるのがおすすめです。いまの家の玄関で困っていることを書き出してみると、必要な広さが見えてきます。
Q. 土間収納(シューズクローク)は必要ですか?
外で使う物が多い家には便利です。ベビーカー、アウトドア用品、子どもの外遊びの道具などがある家は、置き場があると玄関が片づきやすくなります。一方で、靴が少なく外の道具もあまりない家なら、壁一面の靴箱で足りることもあります。
Q. 玄関から家の中が見えないようにするには?
玄関ドアを開けたときの正面に、リビングのドアや階段、トイレが来ないように配置する方法があります。ドアの位置を少しずらす、壁や収納で目隠しをつくるなども効果的です。図面上で、玄関ドアの位置から視線がどこに抜けるかをたどってみてください。
まとめ
- 玄関の後悔は、靴以外の物の置き場がないことから起きやすい
- まず玄関に置く物を全部書き出して、置き場を図面で探す
- 土間収納は、外で使う物が多いかどうかで決める
- 広さは、朝の出かけるときや雨の日の動きで考える
- 玄関ドアを開けたときの視線を、図面でたどっておく
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