片づけ
収納が多いのに散らかる家の共通点。間取りで見るべきは「量」より「場所」
2026年10月5日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
「収納はたっぷり作ったのに、なぜかリビングに物があふれている」
家を建てた人から、こんな声が出ることがあります。納戸は広いのに、ダイニングテーブルの上には郵便物と充電器が積み上がっていく、というように。
原因の多くは、収納の量ではなく場所にあります。この記事では、図面の段階で確かめられる収納のポイントをまとめます。提案を見比べている人も、契約後の打ち合わせで収納を詰めている人も、自分の図面に当てはめながら読んでみてください。
散らかる家の共通点は「使う場所」と「しまう場所」が遠いこと
人は、使った物を数歩以内に戻せないと、つい「あとで」と置いてしまいます。
- リビングで使う書類や文房具を、2階の納戸にしまう
- 玄関で脱いだコートを、寝室のクローゼットにしまう
- キッチンの消耗品のストックを、廊下の奥の収納に置く
どれも「収納はある」のに、毎回しまいに行くのが面倒で、途中に物がたまっていきます。
収納は「家全体でどれだけあるか」より、使う場所のすぐ近くにあるかで見るのがコツです。
提案書に書かれた収納の数や広さは、比べやすいぶん目が行きがちです。でも、大きな納戸がひとつあるより、小さな収納が使う場所ごとに散らばっているほうが、片づけやすいことも多いです。
足りない収納の見つけ方:いまの家を3日だけ観察する
図面を見て「収納は足りていそう」と思っても、何が足りないかは意外と分かりません。おすすめは、図面をにらむ前に、いまの家を観察することです。
- 出しっぱなしの物を書き出す:3日ほど、テーブルや床、棚の上に置きっぱなしになる物をメモする
- どこで使う物かを横に書く:リビング・玄関・キッチン・洗面所・寝室など
- 新しい図面に置いてみる:その物を、使う場所から数歩以内のどの収納にしまうか、図面に書きこむ
書きこめない物が残ったら、そこが「足りない収納」です。量の問題ではなく、その部屋に置き場がないことが分かれば、担当の人にも具体的に相談できます。
家族それぞれの「よく出しっぱなしにする物」も聞いてみてください。子どもの学校の物、夫婦どちらかの仕事道具など、人によってたまる物は違います。
場所別:図面で見ておきたい収納
玄関:靴以外の物の置き場
玄関には、意外と靴以外の物が集まります。
- ベビーカー・三輪車・外遊びの道具
- コート・帽子・カバン
- 傘・雨具・宅配の段ボール
コートを掛ける場所があるだけでも、リビングに持ちこまれる物が減ります。土間収納(シューズクローク)が要るかどうかや玄関の広さは、玄関の記事でくわしくまとめています。
リビング:細かい物の「定位置」
散らかりやすいのは、実はリビングです。
- 郵便物・学校のプリント・書類
- 充電器・リモコン・文房具・薬
- 子どものおもちゃ・本
大きな収納でなくても、浅い棚や引き出しがリビングの中にあると、物の定位置が作りやすくなります。充電コーナーを作るなら、収納の近くにコンセントがあるかも見ておきましょう(コンセントの記事)。
キッチン:ストックとゴミ箱
- 食品や日用品のストックはどこに置く?(パントリーがなくても、キッチンの近くに棚があれば十分なことも)
- 分別するゴミ箱は何個置く? 置き場所は図面にある?
- ホットプレートや大きな鍋など、ときどき使う物の置き場は?
ゴミ箱の場所は、図面に描かれていないことが多いので要注意です。キッチンの形や作業のしやすさはキッチンの記事へ。
洗面所:タオル・下着・洗剤
お風呂上がりに使う物は、洗面所の近くにあると楽です。洗濯の動線ともつながるので、洗濯動線の記事もあわせてどうぞ。
寝室・子ども部屋:服と「思い出の物」
寝室や子ども部屋は、クローゼットが付いていて安心しがちです。でも、季節外の服や布団、子どもの作品やアルバムなど、毎日は使わないけれど捨てられない物がたまりやすい場所でもあります。毎日使う物と、年に数回しか出さない物を、同じ収納に入れようとしていないか見てみてください。
廊下・階段下:掃除機と日用品
掃除機やモップ、トイレットペーパーなどの日用品は、家の真ん中あたりにあると便利です。廊下の収納や階段下は、こうした物の置き場に向いています。コードレス掃除機なら、充電する場所も一緒に考えておきましょう。
大きな納戸は「あまり使わない物」の置き場と考える
広い納戸やロフトは頼もしく見えますが、毎日使う物をそこにしまうと、取りに行くのが面倒になって結局出しっぱなしに…ということになりがちです。
- 毎日使う物:使う場所のすぐ近くに
- 週に何回か使う物:同じ階の、少し離れた収納でもOK
- 季節もの・思い出の物:納戸や2階など、遠い場所でもOK
こう分けて考えると、図面のどの収納に何を入れるかが決めやすくなります。
奥行きと高さも、図面で見ておく
収納は、同じ広さでも形で使いやすさが大きく変わります。
- 奥行きが深すぎる:奥の物が取り出せず、入れっぱなしに
- 高すぎる棚:脚立がないと届かず、使わなくなる
- 扉の開き方:開き戸の前に物を置くと開かなくなる
図面に奥行きが書いていないときは、担当の人に「この収納の奥行きは何センチですか?」と聞いてみましょう。しまいたい物を伝えれば、棚の数や高さも相談できます。
図面で確かめたいチェックリスト
- いまの家で、物があふれている場所はどこ? その物は、新しい間取りのどこにしまう?
- 玄関に、コート・ベビーカー・外遊びの道具を置ける?
- リビングに、書類や充電器など細かい物の定位置がある?
- ゴミ箱の置き場所は決まっている?
- 掃除機はどこにしまって、どこで充電する?
- 毎日使う物を、遠い納戸にしまう計画になっていない?
- 収納の奥行きと、しまいたい物の大きさは合っている?
担当の人への伝え方
「収納を増やしてほしい」と伝えると、大きな納戸やクローゼットを足す案になりがちです。何を・どこで使って・どこにしまいたいかを、物の名前で伝えるのがおすすめです。
- 「郵便物と子どものプリントが、いつもダイニングテーブルにたまります。リビングの中に置き場がほしいです」
- 「外遊びの道具と雨具を、家の中に持ちこまずにしまいたいです」
- 「掃除機は1階と2階のどちらでも使うので、階段の近くにしまえるとうれしいです」
観察メモをそのまま見せるのも手です。物の名前が分かると、担当の人も棚の奥行きや高さまで考えやすくなります。
まだ変えられるうちに確かめる
棚の段数くらいなら住んでからでも足せますが、収納の場所や、壁の中に作る収納は、あとから動かすのが大変です。
契約前に提案を見ているなら:「この物はどこにしまいますか?」と聞いたときに、具体的な置き場を一緒に考えてくれるかも、会社を比べる材料の1つです。相談しても気になるところが解決しないときは、ほかの会社の提案と比べてみるのも、ふつうのことです(間取り提案の比べ方)。
契約後の打ち合わせ中なら:収納の位置や大きさは、着工したあとに変えるのはむずかしくなります。変更をいつまで受けてもらえるか、費用がかかるかは会社や契約によって違うので、まだ変えられるうちに早めに相談を。話しても決まらないときの考え方は間取りが決まらないときの記事にまとめています。
このチェック、AIにも見てもらえます。間取り図をアップするだけで、6つの観点で「得意技」と「ちょっと苦手なこと」が分かります。無料・登録不要。
AI間取り診断をやってみる →寸法や家具の置き方は、マドリつくーるで自分の間取りに置いて試せます(無料・登録不要)。
よくある質問
Q. 収納はどれくらいあれば足りますか?
家全体の床面積に対する割合で語られることもありますが、目安にすぎません。持ち物の量や暮らし方で大きく変わります。数字よりも、いまの家で物があふれている場所を思い出して、その物の置き場が新しい間取りのどこにあるかを確かめるほうが確実です。
Q. ウォークインクローゼットは作ったほうがいい?
向き・不向きがあります。通路にも床が必要なので、同じ広さなら壁一面のクローゼットのほうがたくさん入ることもあります。中で着替えたい、季節ものをまとめて置きたいなど、使い方がはっきりしているなら便利です。
Q. 奥行きの深い収納は便利ですか?
布団や季節家電にはちょうどいいですが、細かい物には深すぎて、奥の物が取り出しにくくなりがちです。何をしまうかを決めて、それに合った奥行きにしてもらうのがおすすめです。
まとめ
- 散らかる原因の多くは、収納の「量」より「場所」
- いまの家で出しっぱなしになる物を書き出して、新しい図面に置いてみる
- 玄関・リビング・キッチン・洗面所・寝室で、それぞれ何を置くか考えてみる
- 大きな納戸は、あまり使わない物の置き場と考える
- 奥行きと高さは、しまいたい物に合わせて担当の人と相談する
間取り図をアップするだけで、AIが6つの観点で診断します
マドリセカンドは、元施主の中の人が作った無料・登録不要のAI間取り診断です。間取り図(画像・PDF)をアップすると、家事ラク・片づけ・家族時間・ひとり時間・光と風・10年後の6つの観点で点数をつけて、あなたの家の「得意技」と「ちょっと苦手なこと」、間取りのアイデアを返します。
図面は診断のためだけに使い、保存しません。結果を見て、もっと聞いてみたくなったら、くわしい人に見てもらうこともできます。
AI間取り診断をやってみる