家づくりの進め方
ハウスメーカーの担当の人と合わない、と感じたら。契約後の打ち合わせで、伝わらない原因を見つけて納得して進める
2026年10月5日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
「要望を伝えたはずなのに、ずれた提案が返ってくる」「質問への返事がなかなか来ない」「なんだか話しにくい」
契約して詳細の打ち合わせに入ると、担当の人と話す回数は一気に増えます。担当が営業の人から設計の人に変わることもあります。そんな中で、合わないかもと感じる人は少なくありません。着工の日が近づくなか、もやもやしたまま進むのは不安ですよね。
この記事では、おもに契約後の打ち合わせ中の人に向けて、「合わない」の中身の見つけ方と、伝わりやすくする工夫、担当の人が変わったときの引き継ぎ、それでも合わないときの考え方をまとめます。契約前で、担当の人との相性に迷っている人にも参考になるように書いています。
「合わない」の中身は、だいたい4つ
担当の人と合わないと感じるとき、その中身はいくつかに分けられます。
- 要望が伝わらない:伝えたことが図面に入っていない、意図とちがう形で入っている
- 期待がずれている:こちらはたくさん案を見たいのに、1案ずつしか出てこない。こちらは自分で決めたいのに、強くすすめられる
- ペースが合わない:返事のはやさ、打ち合わせの間隔、決めるスピード
- 話しやすさ・相性:言葉づかいや雰囲気、質問しやすい空気かどうか
1〜3は、伝え方や進め方を少し変えるだけで、ずいぶんよくなることがあります。4は人と人との相性なので、どちらが悪いわけでもありません。
まずは、自分の「合わない」がどれに近いかを考えてみてください。どれに近いかで、次にやることが変わります。
要望が伝わらないときの工夫
いちばん多いのが「伝わらない」です。打ち合わせでは話したつもりでも、話した内容の受け取り方が、お互いに少しずつずれていることがあります。
要望は紙に、決まったことはその場で確かめる
口で話すだけだと、大事なことが話の流れに埋もれがちです。要望は短く紙やメッセージにまとめて渡し、打ち合わせの最後には「今日決まったこと」を口に出して確かめておくと、次の提案でのずれが減ります。まとめ方や確かめ方は、打ち合わせで聞く質問の記事にくわしく書いています。
ずれやすい言葉は、数字や場面に置きかえる
「広め」「明るい」「収納たっぷり」「落ち着いた感じ」。こうした言葉は、話している本人にははっきりしたイメージがあっても、聞く人によって思い浮かべるものがかなり違います。伝わらないと感じるとき、原因はこの言葉の幅にあることが少なくありません。
- 「リビングは広めに」→「いまのソファとダイニングテーブルを置いて、子どもが床で遊べるくらい」
- 「収納たっぷり」→「キャンプ道具と、季節の家電を2つしまえる場所」
- 「明るい部屋」→「冬の朝、照明をつけずに朝ごはんを食べたい」
場面や物の名前に置きかえると、担当の人も図面に落としこみやすくなります。
写真や図で見せる
雰囲気は、言葉だけだとどうしてもずれます。好きな家の写真を見せると、ずれがぐっと減ります。
期待やペースがずれているときは、最初に話す
期待やペースのずれは、言わないと伝わりません。でも、言えばすぐに合わせてもらえることも多いところです。
- 「一度に2〜3案を見比べられるとうれしいです」
- 「その場で決めるのは苦手なので、持ち帰って家族で話してからお返事させてください」
- 「平日は電話に出にくいので、連絡はメッセージでお願いできますか」
- 「来月中には方向を決めたいので、次の打ち合わせを早めにできますか」
担当の人も、こちらの希望が分からないまま、その会社でいつもしている進め方をしていることがあります。「こうしてもらえると助かります」と伝えるのは、わがままではなく、お互いに進めやすくするための情報です。
たとえば、打ち合わせのたびに「決めてください」と言われている気がして身がまえてしまうなら、思いきって「持ち帰って考えたいです」と伝えてみてください。宿題の形で進めてもらえるようになると、ずいぶん気が楽になります。
こちら側で整えておけること
担当の人と合わないと感じるとき、こちら側の準備で変わることもあります。責める話ではなく、話を進めやすくするための工夫です。
- 家族の意見を、打ち合わせの前にまとめておく:打ち合わせの場で家族の意見が割れると、担当の人はどちらに合わせればいいか迷ってしまいます
- 連絡の窓口を決める:家族の誰に連絡すればいいかが決まっていると、行き違いが減ります
- 分からないことは、その場で聞く:専門的な言葉や図面の記号は、分からなくて当たり前です。「それはどういう意味ですか」と聞くほうが、あとのずれが少なくなります
- よかったことも伝える:「この案のここはよかったです」と伝えると、担当の人も方向をつかみやすくなります
こうした工夫をしても変わらないなら、それは伝え方の問題ではなく、相性の問題かもしれません。そう分かるだけでも、次の一歩を決めやすくなります。
担当の人が変わったとき
契約のあと、営業の人から設計の人やインテリアの担当の人へ、話す相手が変わっていくことはよくあります。異動などで途中から担当が変わることもあります。このとき「前の人には伝えたのに」というずれが起きやすくなります。
- これまでに伝えた要望が、新しい担当の人に引き継がれているか
- 口約束で決まったこと(「ここはあとで広げられます」など)が、図面や書面に残っているか
- まだ決まっていないことと、その期限
最初の打ち合わせで、要望のメモとこれまでの図面を見せながら「ここまでで決まったこと」を一緒に確かめておくと安心です。新しい担当の人にとっても、ありがたい情報になります。
相性が合わないと感じるときは
伝え方を変えても、どうしても話しにくい。そんなときもあります。相性は、どちらが悪いということではありません。
担当の変更を相談する
会社によっては、担当の人を変えてもらえるよう相談できることがあります。本人に直接言いにくいときは、店長や上司の方、会社の問い合わせ窓口に相談する形もあります。
伝えるときは、これまでのお礼を添えて、「相性」や「伝わりやすさ」の問題として話すと、角が立ちにくくなります。
- 「いつもていねいに対応していただいてありがとうございます。ただ、私たちの伝え方の問題もあって、なかなか要望がうまく伝わらず悩んでいます。別の方のご意見も聞いてみたいのですが、ご相談できますか」
担当の人と、会社や家とを分けて考える
担当の人と合わないと、その会社ごと合わない気がしてくることがあります。でも、担当の人との相性と、その会社の家や間取りが自分たちに合うかは、別に考えたほうが判断しやすくなります。
| 担当の人と話しやすい | 担当の人と話しにくい | |
|---|---|---|
| 家や間取りが気に入っている | このまま進めやすい | 担当の変更や伝え方の工夫を考える |
| 家や間取りがしっくりこない | 要望を伝え直して、着工前に直してもらう | 選べる道を書き出して、一度整理する |
契約後に「このまま進めていいのか」と迷うときは、いまの会社で間取りを直してもらう、担当を変えてもらう、外の人に図面を見てもらう、など選べる道がいくつかあります。考え方は契約後にほかの会社へ変えるか迷ったときの記事でまとめています。間取りそのものが決まらないときは間取りが決まらないときの記事も参考にしてみてください。
まだ契約前なら、ほかの会社の話を聞いてみるのは、いまの担当の人を否定することではありません。納得して決めるための、ふつうの方法です。
図面で確かめたいチェックリスト
「伝わっていない」と感じたら、気持ちだけでなく、図面に要望がどう入っているかを確かめてみてください。思っていたより入っていることもあれば、入っていないところがはっきりすることもあります。
- 「絶対ほしい」と伝えたことは、図面のどこに入っている?
- 入っていないものについて、理由の説明はあった?(土地・予算・構造など)
- いまの家で困っていることは、新しい図面で解決している?
- 前回の打ち合わせで直してほしいと伝えたところは、直っている?
- 直っていないところは、「直せない理由」か「伝わっていない」かのどちら?
- 図面の中で、意味が分からない記号や部屋はない?(聞いてみる)
- 図面の「強み」と「弱み」を、自分の言葉で説明できる?
図面を見ながら具体的に話すと、「伝わらない」の原因がどこにあるのかが、お互いに見えやすくなります。
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よくある質問
Q. 担当の人を変えてもらうことはできますか?
会社によって対応はさまざまですが、相談できることもあります。直接言いにくい場合は、店長や上司の方、会社の問い合わせ窓口に相談する形もあります。その際は、これまでのお礼を伝えたうえで、「相性」や「伝わりやすさ」の問題として話すと、角が立ちにくくなります。
Q. 担当の人と合わないのは、会社を変える理由になりますか?
家づくりは打ち合わせが長く続くので、話しやすさは大事な要素です。ただ、担当の人との相性と、その会社の家や間取りが合うかどうかは別の話でもあります。契約後なら、まずは伝え方や担当の変更で解決しないかを考えるのがおすすめです。契約前なら、ほかの会社と比べてみるのもふつうのことです。
Q. 打ち合わせの途中で担当の人が変わったら?
営業の人から設計の人へ、異動など、途中で担当が変わることはよくあります。これまでに決まったことや伝えた要望が引き継がれているか、メモや図面を見ながら一緒に確かめておくと、行き違いが減ります。
まとめ
- 「合わない」の中身は、伝わらない・期待のずれ・ペース・相性の4つが多い
- 伝わらないときは、要望を紙にまとめ、ずれやすい言葉を場面や物に置きかえ、写真で見せる
- 期待やペースは、最初に「こうしてもらえると助かります」と伝える
- 相性が合わないときは、お礼を添えて担当の変更を相談する方法も
- 担当の人が変わったら、要望と決まったことの引き継ぎを一緒に確かめる
- 担当の人との相性と、会社の家や間取りが合うかは分けて考える。契約後は選べる道を整理し、契約前なら、ほかの会社と比べるのもふつうのこと
- 図面に要望がどう入っているかを確かめると、ずれの原因が見えやすくなる
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