会社選び
提案された間取りが気に入らない。契約前にできる、モヤモヤの言葉にし方と次の一手
2026年10月8日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
何度か打ち合わせをして、ようやく届いた間取りの提案。わくわくしながら図面を広げたのに、なんだかしっくりこない。そんなこと、ありませんか。
どこがダメなのかはうまく言えない。でも「この家に住みたい!」とは思えない。担当の人ががんばって描いてくれたのも分かるので、言い出しにくい。そうやって、モヤモヤしたまま話が進んでしまう人も少なくありません。
この記事では、まだ契約前の人に向けて、提案された間取りが気に入らないときに、できることを順番にまとめます。
最初の提案がしっくりこないのは、ふつうのこと
まず知っておきたいのは、最初の提案で「完ぺき!」と思える人のほうが少ない、ということです。
- 最初の提案は、何回かの打ち合わせで聞いた話だけをもとに描かれている
- 家族が言葉にしていない暮らし方のくせは、図面にはまだ入っていない
- 図面で見て、はじめて「こうじゃなかった」と気づくことも多い
最初の提案は答えではなく「たたき台」です。気に入らないと感じたことは、家族の暮らし方を図面に入れていくための、大事な手がかりになります。
「なんか違う」を、言葉にしてみる
モヤモヤをそのまま伝えても、担当の人はどこを直せばいいか分かりません。まずは、何が引っかかっているのかを言葉にしてみましょう。気に入らない理由は、だいたい次のどれかに当てはまります。
| 引っかかりの種類 | たとえば |
|---|---|
| 広さ・バランス | リビングが思ったより狭い。使わない部屋が広い |
| 動き・動線 | 洗濯物を持って遠回りする。朝の支度で人がぶつかりそう |
| しまう場所 | 使う場所の近くに収納がない。玄関が散らかりそう |
| 明るさ・視線 | リビングが暗そう。道路から丸見えになりそう |
| 居心地・雰囲気 | 落ち着かない。家族がそれぞれの部屋にこもりそう |
| 先のこと | 子どもが大きくなったら困りそう。年をとったら2階がつらそう |
言葉にするコツは、図面の上で家族の1日をたどってみることです。朝起きてから出かけるまで、帰ってきてから寝るまでを、指で図面をなぞりながら話してみてください。「ここで洗濯物を持って階段を上がるのか」のように、引っかかる場所が具体的に見えてきます。図面の読み方に自信がないときは、間取り図の見方の記事も参考にしてみてください。
「好き・きらい」も、立派な理由
うまく説明できない「なんとなく好きになれない」も、大事にしていい気持ちです。その場合は、「今の家のここが好き」「友だちの家のこんなところがよかった」のように、好きなものの例を集めてみると、ほしい雰囲気が伝わりやすくなります。写真や、気になった間取りの例を見せるのもおすすめです。
角を立てずに、直してもらう伝え方
言葉にできたら、担当の人に伝えて直してもらいましょう。伝え方のコツは3つです。
- 良いところから伝える:「キッチンからリビングが見渡せるのは、すごくいいと思いました」
- 直したいところは、暮らしの場面で伝える:「平日の朝、3人が同時に洗面所を使うので、ここが混みそうで心配です」
- 答えではなく、困りごとを渡す:「洗面所を広くしてください」より「朝の混雑をどうにかしたい」のほうが、プロの工夫が引き出しやすい
3つ目は、とくに大事です。こちらが「こうしてほしい」と答えを決めてしまうと、もっといい解決があっても出てこなくなります。困っていることを渡して、解決はプロに考えてもらうくらいの気持ちでいると、提案がぐっと良くなることがあります。
- 「全体の雰囲気は気に入っています。ただ、洗濯物を干す場所まで遠いのが気になっていて、共働きで夜に洗濯することが多いので、もう少しラクにできる方法はありますか?」
- 「リビングの広さが、今の家とあまり変わらない気がしました。家族が集まる場所を一番大事にしたいので、ほかの部屋を少し小さくしても、リビングを広くできる案があれば見てみたいです」
打ち合わせで何を聞けばいいか迷うときは、打ち合わせで聞きたい質問リストも使ってみてください。
それでも合わないときは、要望を見直す
何度か直してもらっても、どこかに引っかかりが残る。そんなときは、要望どうしがぶつかっていないかを見直してみてください。
- 広さや予算に対して、ほしい部屋や設備が多すぎないか
- 「リビングを広く」と「個室を全部6畳以上」のように、取り合いになっていないか
- 家族の中で、大事にしたいことがそろっているか
要望をすべて入れようとすると、どこかに無理が出て、全体がしっくりこなくなることがあります。家族でゆずれないことを3つにしぼってみると、担当の人も提案の方向を決めやすくなります。要望の整理のしかたは、間取りの決め方の記事にまとめています。
次の一手は、3つある
伝え方も要望も見直したのに、やっぱり納得できない。契約前なら、次の一手を選べます。
1. 同じ会社で、別の人や別の案を見てみる
同じ会社でも、描く人によって間取りの考え方は変わります。「別の方向の案も見てみたい」とお願いしてみるのも1つの方法です。担当の人に言いにくければ、「家族でもう少し比べてみたくて」とやわらかく伝えてみてください。
2. ほかの会社の提案も見てみる
何社かの提案を見くらべるのは、家づくりではふつうのことです。同じ要望を伝えても、会社によってまったく違う間取りが返ってくることも多く、「こういう考え方もあるのか」と気づくきっかけになります。比べ方は間取り提案の比べ方の記事に、会社の種類による違いはハウスメーカー・工務店・設計事務所の違いの記事にまとめています。
3. 家づくりにくわしい人に、図面を見てもらう
どこが引っかかっているのか自分たちでは分からないときは、提案をした会社とは別の人に図面を見てもらう方法もあります。外から見ると、「ここが原因かも」が見つかることもあります。頼み方や、返ってきた意見の活かし方は、間取りのセカンドオピニオンの記事をどうぞ。
「気に入らないまま契約」は避けたい
「契約してから直せばいいですよ」と言われることもあります。実際、契約後の打ち合わせで直していくことも多いです。ただ、どこまで・いつまで変えられるか、変えたときに費用がどうなるかは、会社や契約の内容によって違います。
- 大きな引っかかり(広さ・部屋の数・階段や水回りの位置など)は、できれば契約前に解消しておく
- 契約後に直すつもりなら、どこまで変えられるかを担当の人に聞き、書面で確かめておく
- 迷いが大きいなら、「もう少し考えさせてください」と時間をもらうのも、ふつうのこと
契約したあと、着工までにいつまで・どこまで変えられるかの考え方は、着工前に間取りで確認したいことの記事にまとめています。
提案を見直すときのチェックリスト
- 気に入らない理由を、6つの種類(広さ・動き・しまう場所・明るさ・居心地・先のこと)のどれかで言えた?
- 家族の1日を、図面の上で指でたどった?
- 今の提案の「良いところ」も3つ言える?
- 直してほしいことを、答えではなく困りごととして伝えた?
- 家族の要望どうしが、ぶつかっていない? ゆずれないことは3つにしぼれた?
- 契約後にどこまで変えられるか、確かめた?
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よくある質問
Q. 提案された間取りに文句を言うのは、失礼になりませんか?
失礼ではありません。最初の提案は、限られた話から描かれた「たたき台」であることが多く、そこから直していくのがふつうの進め方です。「ここは気に入っています」と良い点もそえて伝えると、担当の人も直しやすくなります。
Q. 何度か直してもらっても、気に入りません。
まずは、要望そのものに無理がないかを確かめてみてください。広さや予算に対して要望が多すぎると、どこかで引っかかりが残りやすいです。それでも合わないときは、ほかの会社の提案を見てみたり、家づくりにくわしい人に図面を見てもらったりするのも、ふつうのことです。
Q. 契約したあとでも、間取りは直せますか?
契約後も打ち合わせで直していくことが多いですが、どこまで・いつまで変えられるか、費用がどう変わるかは会社や契約の内容によって違います。気になるところは契約の前に担当の人に聞いて、書面で確かめておくと安心です。
まとめ
- 最初の提案がしっくりこないのは、ふつうのこと。提案は「たたき台」
- 「なんか違う」は、家族の1日をたどって言葉にする
- 良いところから伝え、直したいことは暮らしの場面と困りごとで伝える
- 合わないときは、要望どうしがぶつかっていないかを見直す
- それでもダメなら、別の案・ほかの会社・外の目、の3つの次の一手がある
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