買うときの流れ
土地の重要事項説明、どこを見ればいい? 道路・決まり・ライフライン・ハザードマップのチェックポイント
2026年10月31日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
土地の契約の前に「重要事項説明」がある、と聞いた。でも、書類は分厚いし、言葉はむずかしいし、どこを見ればいいのか分からない。そう感じる人は多いと思います。
重要事項説明は、土地を買う前に、その土地の大事な情報をまとめて確かめられる場です。この記事では、土地ならではのチェックポイントを順番にまとめます。全部を覚える必要はありません。気になるところを聞けるようにしておけば十分です。
重要事項説明とは
重要事項説明は、売買契約の前に、不動産会社の資格を持った担当者から、物件の大事な情報について説明を受けることです。書類(重要事項説明書)を見ながら、読み上げる形で進むことが多いです。
説明を受けたあと、そのまま売買契約に進む流れがよくあります。その場で初めて書類を見ると、気になる点に気づきにくいので、前もって書類をもらって読んでおくのがおすすめです。申し込みから契約までの流れは、買付証明書と契約までの流れの記事にまとめています。
重要事項説明は「聞くだけの時間」ではなく、確かめて、質問する時間です。分からないことは、署名の前に聞きましょう。
権利のこと:だれの土地で、何がついているか
まず、登記(土地の持ち主や権利を記録したもの)の内容が説明されます。
- 持ち主:売主と、登記上の持ち主が同じか
- ついている権利:お金を借りたときの担保などがついていないか。ついているなら、引き渡しまでに消してもらえるか
- 広さ:登記の広さと、実際に測った広さが違うことがある。どちらで売買するか
あわせて、境界(となりとの境目)がはっきりしているかも確かめておきましょう。境界の目印が現地にあるか、となりの人と確かめた書類があるかは、あとのトラブルを防ぐ手がかりになります。
建てられる家の決まりと、道路のこと
土地を買う人にとって、いちばん大事なところのひとつです。ここで、建てたい家が建てられるかが分かります。
| 書類の項目 | 見るところ |
|---|---|
| 用途地域 | 13種類のどれか。住宅向けの地域ほど、高さや用途の制限がきびしい |
| 建ぺい率 | 敷地に対して、建物を真上から見た広さが何割までか |
| 容積率 | 敷地に対して、延べ床面積が何割までか。前の道路の幅が12m未満だと、さらに小さくなることがある |
| 高さの決まり | 低層の住宅地では、高さを10mまたは12mまでにする決まりがある。北側斜線制限があるか |
| 前の道路 | 道路の種類と幅。土地が道路に何m接しているか |
| セットバック | 幅4m未満の道路なら、下がって建てる部分があるか。その広さ |
家を建てる土地は、原則として幅4m以上の道路に2m以上接している必要があります。幅4m未満の道路に面する土地は、道路の中心から2mまで下がって建てます。下がった部分には家や塀を建てられないので、使える広さが減るかを確かめておきましょう。くわしくはセットバックの記事へどうぞ。
前の道路が私道(個人などが持っている道路)の場合は、通ったり、水道やガスの工事で掘ったりするときの取り決めがあるかも確かめます。
数字の意味が分からなくても大丈夫です。書類のこのページを住宅会社に見せて、「建てたい家が入るか」を確かめてもらうのが確実です。
上下水道・ガスのこと
水道・下水・ガスが、どこまで来ているかも説明されます。
- 前の道路に管が来ているか、敷地の中まで引き込まれているか
- 下水道か、浄化槽か
- 都市ガスか、プロパンガスか
- 引き込みの工事が必要なら、だれが行うか
上下水道・ガスが前の道路から敷地に引き込まれていない土地は、引き込みの工事が必要になります。「本管あり」と「引き込み済み」は違うので、どちらなのかをはっきり聞いておきましょう。
災害の情報:ハザードマップでの位置
2020年8月から、不動産の取引では、重要事項説明のときに水害ハザードマップでの土地の位置を説明することになっています。地図のどこに土地があるかを示して、説明を受けます。
あわせて、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)や土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に入っているかも、書類で確かめられます。特別警戒区域では、建物の構造に決まりがあるなど、建てるときの制限があります。
説明だけで終わらせず、自分でも地図を見る
水害ハザードマップでの位置の説明は、「この地図のこの場所です」という説明です。土地がどれくらい安全か、という判断までしてくれるものではありません。
- 国の「ハザードマップポータルサイト」(重ねるハザードマップ・わがまちハザードマップ)で、洪水以外の情報もあわせて見る
- 市区町村のハザードマップで、内水氾濫(雨水があふれる浸水)や小さな川、避難所を見る
- 液状化や、大規模盛土造成地のマップも、気になれば見ておく
地図の見方は、ハザードマップの見方の記事にまとめています。気になる点があれば、自治体の窓口や住宅会社に「この場所なら、家づくりでどんな工夫ができるか」を相談してみてください。
契約の条件:お金と、やめるときの取り決め
最後に、契約の条件が説明されます。ここは、あとで「知らなかった」となりやすいところです。
- 手付金:金額と、契約をやめるときの扱い
- 契約をやめられる場合:どんなとき、いつまでに、どんな条件で
- 住宅ローンが通らなかったとき:契約をなかったことにできる取り決めがあるか、その期限
- 引き渡しのあとに問題が見つかったとき:売主がどこまで対応するか
- 建築条件:建築条件付き土地なら、期間内に建築の契約を結ばないと白紙になるか。期間や条件は物件ごとに違う
書類の言葉がむずかしいときは、「つまり、どういうときに、わたしはどうなりますか?」と聞きかえすと、分かりやすく答えてもらえます。
買う前のチェックリスト
- 重要事項説明の書類を、前もってもらって読んだ?
- 登記の持ち主と、ついている権利を確かめた?
- 境界がはっきりしているか確かめた?
- 用途地域・建ぺい率・容積率・高さの決まりを、住宅会社に見てもらった?
- 道路の幅と、セットバックがあるか確かめた?
- 上下水道・ガスが、敷地の中まで引き込まれているか確かめた?
- 水害ハザードマップでの位置を聞いて、自分でも地図を見た?
- 契約をやめるときと、住宅ローンが通らなかったときの取り決めを確かめた?
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Q. 重要事項説明の書類は、前もってもらえますか?
お願いすれば、説明の数日前などにもらえることが多いです。当日初めて読むと、気になる点に気づきにくくなります。申し込みのころに「前もって書類を見たい」と伝えておくと安心です。
Q. 重要事項説明で、ハザードマップの説明は必ずありますか?
2020年8月から、不動産の取引では、重要事項説明のときに水害ハザードマップでの土地の位置を説明することになっています。ただ、説明されるのは土地の位置で、ほかの災害の情報や、市区町村のマップにしか載っていない情報もあります。自分でも地図を見て確かめておきましょう。
Q. 説明を聞いて分からないことがあったら、どうすればいいですか?
その場で遠慮せずに聞いてください。答えがその場で出ないことは、確かめてから返事をもらうようにしましょう。納得できないまま署名せず、必要なら契約の日をずらしてもらう相談もできます。
まとめ
- 重要事項説明は、土地の大事な情報をまとめて確かめ、質問できる場
- 書類は前もってもらい、建てられる家の決まりのページは住宅会社にも見てもらう
- 道路の幅・セットバック・ライフラインは、家づくりに直結する
- 水害ハザードマップでの位置の説明に加えて、自分でも国や市区町村の地図を見る
- 契約をやめるときの取り決めを確かめ、納得してから署名する
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