災害とハザードマップ
土砂災害警戒区域の土地を購入する前に。イエローゾーン・レッドゾーンの違いと確かめること
2026年10月25日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
気になる土地の資料に「土砂災害警戒区域」と書いてあった。言葉の響きだけで、どきっとした人も多いと思います。
結論から言うと、まずはイエローゾーンとレッドゾーンのどちらなのか、そして区域の線が土地のどこを通っているかを確かめることが大切です。この記事では、2つの区域の違い、調べ方、建てるときに関係しそうなこと、そして誰に聞けばいいかをまとめます。
土砂災害警戒区域とは? イエローとレッドの違い
土砂災害警戒区域は、がけ崩れや土石流(大雨で土や石が一気に流れること)、地すべりなどが起きたときに、被害を受けるおそれがある場所として、都道府県が指定する区域です。
区域には2つの段階があります。
| 区域 | 呼び方 | 家を建てるときの話 |
|---|---|---|
| 土砂災害警戒区域 | イエローゾーン | 被害を受けるおそれがある区域。避難のしかたなどを考えておきたい |
| 土砂災害特別警戒区域 | レッドゾーン | 建物の構造に決まりがあるなど、建てるときの制限がある |
同じ「警戒区域」という言葉でも、イエローとレッドでは、建てるときの話がかなり違います。資料に「土砂災害」と書いてあったら、まずどちらなのかを確かめましょう。
区域に入っているかどうかは、「その場所で、どんな備えや確認が必要か」の目印です。区域に入っていない土地でも、裏に斜面があれば同じように確かめておくと安心です。
区域に入っているかの調べ方
土砂災害の区域は、次のところで調べられます。
- 国のハザードマップポータルサイト:「重ねるハザードマップ」で住所を入れると、区域が地図に色で表示されます
- 市区町村のハザードマップ:区域に加えて、避難所や避難の経路が載っていることが多いです
- 都道府県や市区町村の窓口:区域の詳しい図面を見せてもらえることがあります
地図は縮尺によって、線の位置が少しずれて見えることがあります。土地の境目の近くを区域の線が通っているときは、窓口で詳しい図面を確かめるのがおすすめです。ハザードマップ全体の読み方は、ハザードマップの見方の記事にまとめています。
土地の一部だけにかかっていることもある
区域は、斜面からの距離などで決まるため、1つの土地の中で「半分だけイエロー」「奥の一部だけレッド」となることもあります。この場合、家をどこに置くかで、建て方が変わることがあります。土地の図面に区域の線を重ねてもらうと、話が分かりやすくなります。
建てるときに関係しそうなこと
区域に入っている土地で家を建てるとき、次のようなことが話に出てきます。どれも土地ごとに違うので、「こういう点を聞いておく」という目安として見てください。
建物の構造や配置
レッドゾーンでは、建物の構造に決まりがあります。たとえば斜面側の壁を強くするなど、ふつうの家とは違う工夫が必要になることがあります。どんな建て方が必要か、それで費用や間取りがどう変わるかは、住宅会社や建築士に、その土地を前提に聞いてみてください。
斜面や擁壁の状態
土地の裏や横に斜面があるときは、その斜面がどうなっているかも大切です。土を支える壁(擁壁)があるなら、いつごろ、どんなふうに造られたかを確かめておきたいところです。擁壁の見方は擁壁のある土地の記事にくわしく書いています。
がけの近くの決まり
がけの近くに家を建てるときの決まり(がけ条例)は、自治体によって違います。区域とは別に、この決まりが関係してくることもあるので、市区町村の建築の窓口に聞いておくと安心です。
暮らしの面で考えておきたいこと
建てられるかどうかに加えて、住んでからの暮らしも考えておきましょう。
- 避難の場所と道:大雨のとき、どこへ、どの道を通って逃げるか。その道が斜面の下を通っていないか
- 雨の情報の受け取り方:自治体の防災メールや防災アプリなど、知らせを受け取る方法
- 家の中で過ごす場所:斜面から離れた側の部屋や、2階に移れるか
- 保険:火災保険でどこまで補われるかは、保険の内容で違います。保険会社や代理店に聞いておくと安心です
家族の中に小さい子どもやお年寄りがいる場合は、早めに避難しやすいかどうかも考えておきたいところです。
誰に、何を聞けばいい?
区域に入っている土地は、1か所に聞くだけでは分からないことが多いです。聞く先を分けておくと、話が早く進みます。
| 聞く先 | 聞くこと |
|---|---|
| 不動産会社 | 区域に入っているか。区域の線がどこを通るか。売主が知っている過去の様子 |
| 市区町村・都道府県の窓口 | 区域の詳しい図面。がけ条例の内容。避難所や避難の経路 |
| 住宅会社・建築士 | その土地で建てられる家。必要な構造や工事。費用や間取りへの影響 |
とくにレッドゾーンにかかっている土地は、買う前に住宅会社や建築士に「この土地で、どんな家が建てられるか」を見てもらうのが安心です。ほかの災害もあわせて見たい人は、浸水想定区域の記事も参考にしてください。
買う前のチェックリスト
- イエローゾーンとレッドゾーンのどちらか、確かめた?
- 区域の線が土地のどこを通っているか、詳しい図面で見た?
- 土地の裏や横の斜面・擁壁の様子を、現地で見た?
- その土地でどんな家が建てられるか、住宅会社や建築士に聞いた?
- 建て方の決まりで、費用や間取りがどう変わるか聞いた?
- がけの近くの決まり(がけ条例)を、自治体の窓口で確かめた?
- 避難の場所と、そこまでの道を家族で確かめた?
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Q. 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)の土地にも、家は建てられますか?
建てられることが多いです。ただ、避難の計画や、まわりの斜面の状態などは確かめておきたいところです。くわしい扱いは自治体によって違うので、市区町村の窓口や住宅会社に聞いてみてください。
Q. 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)だと、何が変わりますか?
建物の構造に決まりがあるなど、建てるときの制限があります。どんな家なら建てられるか、工事がどう変わるかは土地ごとに違うので、買う前に住宅会社や建築士に、その土地で建てられるかを確かめてもらうのが安心です。
Q. 区域の線が土地の一部だけにかかっている場合は?
土地のどの部分に、どちらの区域がかかっているかで、家を置ける場所や建て方が変わることがあります。区域の図を拡大して境目を確かめ、自治体の窓口で詳しい図面があるか聞いてみてください。
まとめ
- 土砂災害の区域は、イエローゾーンとレッドゾーンの2段階。まずどちらかを確かめる
- レッドゾーンでは建物の構造に決まりがあるなど、建てるときの制限がある
- 区域の線が土地のどこを通るかで、家を置ける場所や建て方が変わることがある
- 斜面や擁壁の様子、がけ条例、避難の道もあわせて確かめる
- 不動産会社・自治体の窓口・住宅会社や建築士に、聞くことを分けて相談する
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