相場を知る
売り出し価格と、実際に売れた価格(成約価格)のちがい ― 広告の値段をどう受けとめる?
2026年10月19日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
土地の広告を見ていると、「この値段は相場どおり?」と気になりますよね。広告の値段がそのまま相場なのか、分からないまま見ている人も多いと思います。
広告に出ている値段(売り出し価格)は「売る人が、この値段で売りたい」という希望の値段で、実際に売れた値段(成約価格)とは同じとは限りません。この記事では、2つのちがいと、組み合わせて相場をつかむ方法をまとめます。
売り出し価格と成約価格は、何がちがう?
| 売り出し価格 | 成約価格(実際に売れた値段) | |
|---|---|---|
| どんな値段? | 売る人が決めた、売りたい値段 | 売る人と買う人が合意した値段 |
| どこで見られる? | 土地の広告・不動産会社の資料 | 国の「不動産情報ライブラリ」の取引価格など |
| いつの値段? | いま売りに出ている値段 | 過去に売れた時点の値段 |
| 場所の細かさ | 番地や地図でくわしく分かる | 地区名くらいまで、おおまか |
売り出し価格は「いま」と「くわしい場所」が分かる、成約価格は「実際の結果」が分かる。それぞれに強みがあります。
なぜ、2つの値段にちがいが出るの?
売り出し価格と成約価格がちがう理由は、いくつかあります。
売る人の希望が入っている
売り出し価格は、不動産会社の意見を聞きながら、最後は売る人が決めます。「少し高めでも、時間をかけて売りたい」「早めに売りたいので、手ごろにしたい」など、売る人の考えが値段に入ります。
話し合いで決まる
買いたい人があらわれると、値段や引きわたしの時期などを話し合って、最後の値段が決まります。話し合いの結果、売り出し価格のまま決まることも、少し下がることもあります。
時間とともに見直される
しばらく買う人があらわれないと、売り出し価格が見直されることがあります。反対に、すぐに買いたい人が見つかって、そのままの値段で決まることもあります。
どのくらいちがうかに決まった割合はありません。「広告の値段から必ず下がる」とも「必ずこの値段で売れる」とも言えないので、両方を見て幅で考えるのがおすすめです。
2つを組み合わせて、相場をつかむ
売り出し価格と成約価格は、どちらか1つより、組み合わせて見ると相場がつかみやすくなります。
- 成約価格で「売れた幅」を知る:探しているエリアの、条件の近い土地の取引を何件か見て、坪単価の真ん中と幅をつかむ(見方は取引価格の見方の記事へ)
- 売り出し価格を坪単価に直す:気になる広告の土地の値段を、坪数で割る
- 2つをならべる:広告の坪単価が、売れた幅の中か、上か、下かを見る
- ずれていたら理由を聞く:幅から外れているときは、不動産会社に理由を聞く
仮の数字で考えてみる
たとえば、あるエリアで売れた土地の坪単価が「真ん中で約33万円、だいたい30〜36万円」だったとします(数字はすべて仮のものです)。そこに、45坪で1,800万円の広告が出ていたら、坪単価は40万円です。
売れた幅より上なので、「駅に近い」「形がよい」「角地」など、まわりより条件がよいのかもしれません。条件がまわりと同じくらいなら、売る人の希望が入った値段かもしれません。どちらなのかは、不動産会社に聞いてみると分かります。
広告の値段を見るときに気をつけたいこと
- 広告に出ているのは、売れ残っているものも多い:条件のよい土地は早く売れて、広告に長く出ないこともあります。広告の値段の平均が、相場とずれることがあります
- 同じ土地が、いくつもの広告に出ていることがある:数をかぞえるときに、同じ土地を2回かぞえないようにします
- 値段に何がふくまれているか確かめる:古家付きか、道路の一部がふくまれているかなどで、使える広さが変わることがあります
- 土地の値段のほかにかかるお金:仲介手数料・登記の費用・税金などは別にかかります
土地相場チェックは、売り出し中の値段ではなく、実際に売れた土地の値段(国の取引データ)をもとにしています。広告の値段とくらべる「物差し」として使えます。物差しの種類については公示地価・路線価などのちがいの記事にまとめています。
広告をしばらく見つづけると分かること
売り出し価格は「いま」の値段なので、しばらく見つづけると、相場の手ざわりがつかめてきます。あせって決めるためではなく、目を慣らすために見る、くらいの気持ちで大丈夫です。
どんな土地が、どのくらいの値段で出るか
何か月か見ていると、探しているエリアで、どのくらいの広さの土地が、どのくらいの坪単価で出てくるかが分かってきます。売れた値段の幅とくらべると、「広告の値段は、売れた幅の少し上に出ることが多いのかな」といった、そのエリアのくせも見えてきます。
値段が見直される土地もある
同じ土地の値段が、しばらくして見直されることがあります。見直しがあったからといって、その土地に問題があるとは限りません。売る人の事情や時期によることも多いです。
気をつけたいこと
- 広告の数が少ない月もある。1か月だけで判断しない
- 気になった土地は、坪単価・広さ・条件を書きとめておく
- 書きとめた土地が売れたかどうかは、広告からは分からないことが多い
見つづけて書きとめたメモは、不動産会社に相談するときにも、「こういう土地を、このくらいの値段で探している」と伝える材料になります。
値段の話し合いは、相場だけで決まらない
成約価格を知ると、「この広告の値段は高いから、下げてもらえるかも」と考えたくなります。ただ、値段の話し合いができるかどうかは、相場だけでは決まりません。
- 売る人が、どのくらい急いでいるか
- ほかに買いたい人がいるか
- 売りに出てから、どのくらいたっているか
- 値段以外の条件(引きわたしの時期など)で歩みよれるか
相場は話し合いの材料の1つです。進め方は、間に入る不動産会社に相談しながら考えるのがおすすめです。
土地を探す前に確かめたいこと
- 見ている値段が、売り出し価格か、売れた値段か分かってる?
- 探しているエリアの、売れた土地の坪単価の幅を見た?
- 気になる広告の値段を、坪単価に直してくらべた?
- 幅から外れていたら、その理由を不動産会社に聞いた?
- 値段に古家や道路の一部がふくまれていないか確かめた?
- 土地の値段のほかにかかるお金を、予算に入れた?
うちに必要な広さの土地、このあたりでいくら?家族の人数と駅を選ぶだけで、必要な坪数と、実際に売れた土地の相場が分かります。無料・登録不要。
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Q. 売り出し価格から、どのくらい下がって売れるものですか?
決まった割合はありません。売り出し価格のまま売れることもあれば、話し合いで下がることも、時間がたって見直されることもあります。土地や売る人の事情、ほかに買いたい人がいるかで変わるので、「必ず下がる」とは考えないほうが安心です。
Q. 成約価格は、どこで調べられますか?
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で、実際に売れた土地の取引価格を見られます。売り買いした人へのアンケートで集めた一部の取引で、場所はおおまかです。気になる土地のまわりで、条件の近い取引を何件か見るのがおすすめです。
Q. 広告の値段がまわりより高いのは、なぜですか?
形や道路、駅の近さなど、まわりの土地より条件がよい場合があります。売る人の希望で高めに出していることもあります。理由が分からないときは、不動産会社に「まわりとくらべて、どこがちがうのか」を聞いてみてください。
まとめ
- 売り出し価格は売る人の希望、成約価格は合意した結果
- 2つのちがいに、決まった割合はない
- 成約価格で「売れた幅」を知り、広告の坪単価をその中に置いてみる
- 幅から外れているときは、理由を不動産会社に聞く
- 値段の話し合いは、相場だけでなく売る人の事情でも変わる
うちに必要な土地は何坪? そのあたりで、いくらで見つかる?
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公開されている取引は一部なので、実際の売り物の数とはちがいます。目安としてお使いください。
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