抜けやすい費用
注文住宅の諸費用の内訳 登記・ローンの手数料・保険など、工事以外にかかるお金を整理する
2026年10月26日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
見積書や資金計画書の下のほうに「諸費用」とまとめて書かれていて、何に使うお金なのかよく分からない。そう感じている人は多いと思います。
この記事では、注文住宅の諸費用の内訳を、登記・住宅ローン・保険・税金・つなぎ融資の5つに分けて整理します。結論を先に言うと、諸費用は「誰に払うお金か」で分けると、どこに聞けば金額が分かるかが見えてきます。
諸費用とは、工事以外にかかるお金
注文住宅の総額は、大きく3つに分けて考えることが多いです。建物そのものの「本体工事費」、建物のまわりの工事の「付帯工事費」、そして工事以外にかかる「諸費用」です。3つの違いは本体工事費・付帯工事費・諸費用の違いでくわしく書いています。
諸費用は、住宅会社に払うお金ではないものが多いのが特徴です。登記は司法書士や土地家屋調査士に、ローンの手数料は金融機関に、保険料は保険会社に払います。そのため、住宅会社の見積書には入っていないか、資金計画書に「目安」として入っていることがよくあります。
どちらがよい・悪いではなく、会社によって入れ方がちがうだけです。大事なのは、入っていない項目と、目安のまま入っている項目を見分けることです。
登記の費用:建物を記録する手続き
家を新しく建てたら、国の帳簿(登記簿)に建物を記録する手続きをします。注文住宅では、主に次の3つです。
| 登記の種類 | 何をするか | 頼むことが多い人 |
|---|---|---|
| 建物の表示登記 | 建物の場所・広さ・構造などを記録する | 土地家屋調査士 |
| 所有権の保存登記 | その建物の持ち主が誰かを記録する | 司法書士 |
| 抵当権の設定登記 | 住宅ローンを借りるとき、金融機関が建物と土地を担保にしたことを記録する | 司法書士 |
登記の費用は、専門家への報酬と、国に納める税金(登録免許税)に分かれます。税金の額は建物の評価や借入額などで変わり、軽くなる決まりもあります。制度は年によって変わるので、最新は司法書士や国税庁のホームページで確かめてください。
司法書士は、住宅会社や金融機関から紹介されることが多いですが、自分で探して頼むこともできます。資金計画書の登記費用が目安なら、「どの登記が入っていて、誰の見積もりか」を聞いておきましょう。
住宅ローンにかかるお金:手数料と保証料
住宅ローンを借りるときは、借りる額とは別に、金融機関の手数料や保証料がかかることが多いです。
- 事務手数料:ローンの手続きにかかる手数料。一定の額のものもあれば、借入額の割合で決まるものもある
- 保証料:返せなくなったときに代わりに払う保証会社に払うお金。払い方や、そもそも保証料がかかるかどうかは金融機関でちがう
- ローン契約の印紙:金銭消費貸借契約書(ローンの契約書)に貼る印紙
ここで気をつけたいのは、同じ借入額でも、金融機関やプランによって手数料や保証料の形がまったくちがうことです。「手数料は高いけれど金利は低い」「保証料はないけれど手数料が割合で決まる」など、組み合わせはいろいろです。
資金計画書に入っているローンの費用が、どの金融機関の、どのプランを前提にしているかを確かめましょう。前提がちがえば、金額も変わります。借りる先を決めたら、その金融機関に正式な金額を出してもらうのが確実です。
保険:火災保険と地震保険
住宅ローンを借りるときは、火災保険に入ることを求められることが多いです。地震保険は、火災保険とセットで入る仕組みです。
保険料は、建物の構造・地域・補償の範囲・保険の期間などで大きく変わります。水害の補償をつけるか、家財(家具や家電)にも保険をかけるかでも変わります。そのため、資金計画書に入っている保険料は、あくまで目安と考えておくのが安心です。
保険は、住宅会社や金融機関から案内されることもありますが、自分で保険会社や代理店に見積もりを頼むこともできます。土地のハザードマップを見て、どんな補償が必要かを考えてから見積もりをとると、話が具体的になります。
保険料は「建物の構造」と「補償の範囲」で変わります。間取りや仕様がだいたい決まった段階で、一度見積もりをとっておくと、資金計画がぶれにくくなります。
税金・印紙とつなぎ融資
収入印紙
工事の請負契約書や、ローンの契約書には収入印紙を貼ります。額は契約の金額などで決まります。制度は年によって変わるので、契約の前に住宅会社や金融機関、国税庁のホームページで確かめておきましょう。
不動産取得税
新築の家を持つと、都道府県から不動産取得税がかかります。新築の住宅には軽くなる決まりがあります。ただ、通知が届くのは入居してしばらくしてからのことが多いので、忘れがちなお金です。くわしい金額や、軽くなる条件・手続きは、建てる場所の都道府県の税の窓口で確かめてください。
つなぎ融資の利息・手数料
注文住宅では、契約・着工・上棟などのタイミングで、工事代金を何回かに分けて払うことが多いです。住宅ローンは建物が完成してから実行されることが多いので、それより前の支払いには「つなぎ融資」(一時的な借り入れ)を使うことがあります。つなぎ融資には利息や手数料がかかります。仕組みはつなぎ融資の記事にまとめています。
見落としやすい、その他の費用
決まった名前のある費用のほかにも、工事以外にお金がかかる場面があります。資金計画書に入っていなければ、自分たちで別に考えておくと安心です。
- 水道の加入金(負担金):新しく水道を使うときにかかる市町村がある。金額は市町村で決まる
- 地鎮祭や上棟のときのお金:するかどうかは人それぞれ。するなら予算に入れておく
- 今の住まいの家賃:工事の期間がのびると、そのぶん家賃も続く
- 引っ越しや家具・家電:家づくりの見積もりにはまず入っていない
こうした費用は、住宅会社の資金計画書に入っていなくても不思議ではありません。「入っていないもの」を自分たちで書き出して、総額に足しておくのがいちばん確実です。資金計画書全体の読み方を知りたいときは、資金計画書の見方もあわせてどうぞ。
契約の前に確かめたいこと
- 資金計画書の諸費用が「確定」か「目安」か、項目ごとに聞いた?
- 登記の費用に、表示登記・保存登記・抵当権の設定のどれが入っているか確かめた?
- ローンの手数料や保証料が、どの金融機関のどのプランを前提にしているか聞いた?
- 火災保険・地震保険の金額は、補償の範囲を決めたうえでの見積もり?
- つなぎ融資を使うかどうか、使うなら利息や手数料が入っているか確かめた?
- 不動産取得税の手続きや時期を、都道府県の窓口で確かめた?
- 諸費用のうち、ローンに入れられるもの・現金で払うものを分けた?
- それぞれのお金を「いつ」払うかを、一覧にした?
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Q. 諸費用は、住宅ローンに含めて借りられますか?
金融機関やローンの種類によって、諸費用の一部を借入額に入れられることもあれば、できないこともあります。入れられる場合でも、借りる額が増えると毎月の返済と利息の合計は増えます。借りる予定の金融機関に、どの費用が対象になるかを確かめてください。
Q. 資金計画書の諸費用は、どれくらい正確ですか?
資金計画書の諸費用は、まだ決まっていないことが多い段階での目安として入っていることがよくあります。登記は司法書士、ローンの費用は金融機関、保険は保険会社の見積もりで、だんだん正確になっていきます。目安のまま契約まで進まないよう、項目ごとに出どころを聞いておくと安心です。
Q. 諸費用は、いつ払うことが多いですか?
印紙は契約のとき、ローンの手数料や保証料は融資の実行のとき、登記の費用は引き渡しの前後、不動産取得税は入居してしばらくしてから、というように時期がばらばらです。いつ、どのお金で払うのかを一覧にしておくと、手元のお金が足りなくなるのを防げます。
まとめ
- 諸費用は、工事以外にかかるお金。住宅会社以外に払うものが多い
- 主な内訳は、登記・ローンの手数料や保証料・保険・税金や印紙・つなぎ融資
- 資金計画書の諸費用は目安のことが多い。項目ごとに「誰の見積もりか」を聞く
- 正確な金額は、司法書士・金融機関・保険会社・都道府県の窓口で確かめる
- 払う時期がばらばらなので、いつ・どのお金で払うかを一覧にしておく
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