売るとき
中古マンションの売りどき、何を見て決める?
2026年10月13日 ・ 中古マンション相場チェック(マドリセカンド運営事務局)
「マンションを売るなら、いつがいいんだろう」。相場のニュースを見たり、まわりの売り出しを見たりすると、気になってきますよね。
ただ、だれにでも当てはまる「この時期に売れば得」はありません。相場の先行きはだれにも読めませんし、暮らしの事情は家ごとにちがいます。この記事では、「いつが得か」を当てにいくのではなく、売る時期を決めるときに見ておきたい目印を順番に整理します。
いちばん大きいのは、暮らしの予定
売りどきを考えるとき、まず軸になるのは相場ではなく暮らしの予定です。
- 子どもの入学・進学に合わせて引っ越したい
- 転勤や転職で住む場所が変わる
- 家族が増えて手狭になった、または子どもが独立して広すぎる
- 親の近くに住みたい
こうした予定には、だいたいの期限があります。マンションは売り出してから買う人が決まり、引き渡すまでに数か月かかることも多いので、引っ越したい時期から逆算して、いつ動き始めるかを考えるのが基本です。相場が少しよい時期を待つより、暮らしの予定に間に合うほうが大事な場面も多いはずです。
税金の目印:5年・10年と、引っ越して3年たつ年の年末
売って利益が出たときの税金には、時期で変わるルールがいくつかあります。住んでいた家なら利益が出ても税金がかからないことも多いのですが、目印として知っておくと安心です。
| 目印 | 中身 |
|---|---|
| 所有期間5年 | 売った年の1月1日時点で5年を超えていると「長期」になり、税率が39.63%から20.315%に下がります |
| 所有期間10年 | 住んでいた家で10年を超えると、さらに税率が下がる特例があります(課税される利益6,000万円以下の部分が14.21%) |
| 住まなくなった日から3年たつ年の12月31日 | 住んでいた家を売ったときに利益から最大3,000万円を差し引ける特例は、この日までに売ることが条件の一つです |
とくに気をつけたいのが「1月1日時点」という数え方です。たとえば2021年4月に買った場合、2026年中に売ると、その年の1月1日では4年9か月なので「短期」。2027年に入ってから売ると「長期」になります。くわしくは5年で税率が変わる譲渡所得税と3,000万円の特別控除にまとめています。税金のことは、最後は税務署か税理士に確かめてください。
引っ越したあとに売る場合は、3,000万円控除の期限を先にカレンダーに書いておく。「そのうち売ろう」で過ぎてしまうのがいちばんもったいないパターンです。
マンションならではの目印:大規模修繕
マンションは、だいたい12〜15年ごとに大規模修繕(外壁や屋上、廊下などをまとめて直す工事)をすることが多いです。この予定は、売りどきを考える材料になります。
- 修繕の後:外壁や共用部分がきれいになり、内見のときの印象がよくなります
- 修繕の前:積立金が足りず、一時金(まとめて払うお金)や積立金の値上げが決まっていると、買う人はその負担を気にします
どちらが有利かは、マンションごとの積立金の状況しだいです。管理組合の総会の資料や長期修繕計画で、次の修繕の時期と、お金が足りているかを確かめておくと、買う人からの質問にも答えやすくなります。
相場とローンの残り:「いま売ったら」を知っておく
相場がこの先どうなるかは読めませんが、「いま売ったらいくらくらいで、手元にいくら残るか」は調べられます。見るのは次の2つです。
- 同じ駅・近い広さと築年で、実際に売れた価格(国土交通省の不動産情報ライブラリで見られます)
- 売る予定の時期のローンの残り(返済予定表で確かめられます)
売れそうな価格から仲介手数料などを引いた手取りが、ローンの残りに届かない「残債割れ」の状態なら、足りない分の準備が必要です。この場合は、返済が進んで差が縮まるのを待つ、という考え方もあります。くわしくは残債割れ・オーバーローンでも売れる?を見てください。
また、マンションの値段は築年数が進むと下がっていく傾向があります。ただ、下がり方は地域や時期でちがい、相場全体が上がっていて値段が保たれることもあります。「待てば上がる」「早く売れば得」のどちらとも言い切れないので、ときどき数字を見直すくらいがちょうどいいかもしれません。
季節や金利は「ちょっとした追い風」くらいに
春の引っ越しシーズンの前は、買う人が動きやすいと言われます。また、住宅ローンの金利が上がると、買う人が借りられる額が減り、値段に影響することもあります。
ただ、どちらもそれだけで売りどきが決まるほどの決め手ではないことが多いです。季節を狙って半年待つより、準備が整ったときに、相場に合った値段で売り出すほうが、結果的にすんなり進むこともあります。
手早く知りたいときは
売りどきを考えるうえで、「いま売ったら」と「税率が変わる年」が分かると、ぐっと考えやすくなります。
中古マンション相場チェックでは、マンション名・駅・ローンの残高を入れるだけで、国の取引データをもとにした「いま売れたら」の相場、手元に残る金額、この先10年の見通しと、税率が下がる年の目印を出します。結果を保存すれば、毎月その物件の相場の動きをメールで受け取ることもできます(ログインが必要)。目安であって査定ではないので、実際に売るときは不動産会社にも相談してください。
いま売ったら手元にいくら残るか、すぐ分かります。マンション名・駅・ローンの残高を入れるだけ。無料・登録不要。
売ったらいくら残るか見てみる →よくある質問
Q. マンションは何月に売るのがいいですか?
引っ越しの多い時期の前は買う人が動きやすいと言われますが、それだけで値段が決まるわけではありません。売り出してから引き渡しまでは数か月かかることも多いので、月よりも、自分の引っ越しや税金の期限から逆算して考えるのがおすすめです。
Q. 相場が上がっているうちに売ったほうがいいですか?
この先も上がるか下がるかは、だれにも分かりません。売ったあとに住む家の値段も同じように上がっていることが多いので、住み替えなら売る家と買う家をセットで考えるのが大切です。
Q. 大規模修繕の前と後、どちらで売るのがいいですか?
どちらが得とは言い切れません。修繕の後はきれいになって見栄えがよくなる一方、修繕前に一時金や積立金の値上げが決まっていると、買う人はそれを気にします。管理組合の予定を確かめたうえで、不動産会社と相談して決めるのが現実的です。
まとめ
- だれにでも当てはまる「得する売りどき」はない。軸は暮らしの予定と期限
- 税金の目印は、所有期間5年・10年(売った年の1月1日で数える)と、住まなくなった日から3年たつ年の12月31日
- 大規模修繕の時期と、積立金が足りているかも確かめておく
- 相場の先行きより、「いま売ったら手元にいくら残るか」を知っておく
うちのマンション、いま売ったらいくら残る?
中古マンション相場チェックは、マンション名と駅、ローンの残高を入れるだけで、いま売れたらの相場と、売ったときに手元に残る金額(残債割れしないか)、この先10年の見通しを出す、無料・登録不要のサービスです。税率が下がる年も分かります。
相場は、国土交通省の不動産情報ライブラリにある実際の取引から計算した目安で、査定ではありません。
売ったらいくら残るか見てみる