共働き・家族
ペアローン・収入合算(連帯債務・連帯保証)のちがいは? 共働き夫婦の借り方を整理する
2026年10月19日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
共働きで家を建てるとき、「2人の収入で借りたほうがいいの?」「ペアローンと収入合算って何がちがうの?」と迷う夫婦は多いと思います。名前が似ていて、説明を読んでも分かりにくいですよね。
この記事では、夫婦で住宅ローンを借りる3つの方法のちがいを整理します。結論を先に言うと、ちがいは「契約が何本か」「誰が返す責任を負うか」「団信に誰が入るか」の3つです。どれがよいかは夫婦によってちがうので、仕組みを知ったうえで2人で決めることが大切です。
夫婦で借りる方法は、主に3つ
2人の収入で住宅ローンを借りる方法は、主に次の3つです。
- ペアローン:夫婦それぞれが、自分の名前で1本ずつローンを借りる
- 収入合算(連帯債務):ローンは1本。2人ともが、そのローンを返す人になる
- 収入合算(連帯保証):ローンは1本。主に借りる人がいて、もう1人は保証する人になる
収入合算は、2人の収入を合わせて1本のローンを借りる方法です。その中で、もう1人がどんな立場になるかで、連帯債務と連帯保証に分かれます。
| ペアローン | 収入合算(連帯債務) | 収入合算(連帯保証) | |
|---|---|---|---|
| 契約の本数 | 2本 | 1本 | 1本 |
| 返す責任 | それぞれ自分の分。相手の分の保証人にもなることが多い | 2人とも全額 | 主に借りる人。返せないときは保証する人も |
| 団信 | それぞれが入ることが多い | 主に借りる人だけのことが多い。2人とも入れるものもある | 主に借りる人だけのことが多い |
| 諸費用 | 2本分かかることが多い | 1本分 | 1本分 |
表の内容は、よくある形をまとめたものです。扱っている方法や、細かい決まりは金融機関によってちがいます。
ペアローンの仕組み
ペアローンは、例えば家の分の3,500万円を、夫が2,000万円、妻が1,500万円のように分けて、それぞれが自分の名前で借りる方法です。契約が2本になるので、それぞれが返済の予定を持ちます。
多くの場合、2人はお互いのローンの連帯保証人(相手が返せなくなったときに、代わりに返す約束をする人)にもなります。つまり、自分の分だけでなく、相手の分にも責任を持つことになります。
団信(団体信用生命保険。借りた人が亡くなったり高度障害になったとき、残りのローンが保険で支払われるしくみ)は、それぞれが自分のローンについて入ることが多いです。もしものことがあった場合、保険で支払われるのはその人のローンの分で、相手のローンはそのまま残ります。
契約が2本なので、手数料や登記などの諸費用も2本分かかることが多いです。また、金利の種類(変動・固定)を、それぞれのローンで別々に選べる場合もあります。
収入合算(連帯債務・連帯保証)の仕組み
連帯債務
連帯債務は、1本のローンを、2人ともが「返す人」として借りる形です。どちらか一方の分、という区切りはなく、2人ともが全額を返す責任を負います。
団信は、主に借りる人だけが入る形が多いですが、2人とも入れるものを用意している金融機関もあります。どちらが入れるかで、もしものときの残り方が変わるので、借りる前に確かめておきたいところです。
連帯保証
連帯保証は、主に借りる人が1人いて、もう1人は連帯保証人になる形です。ふだん返すのは主に借りる人ですが、返せなくなったときは、保証する人が代わりに返す責任を負います。
保証する人は、団信に入らないことが多いです。そのため、保証する人にもしものことがあっても、ローンの残りは減りません。
連帯債務も連帯保証も、ローンが1本なので、諸費用は1本分ですむことが多いです。一方で、相手の収入をどこまで合わせて計算できるかは、金融機関によってちがいます。
2人の収入で借りるときに考えたいこと
2人の収入を合わせると、借りられる額は大きくなります。例えば、夫の年収500万円・妻の年収300万円で、年収の25%を返済にあてるとして、金利1%・35年、元利均等返済(毎月の返済額が同じ返し方)・ボーナス払いなしで計算すると、次のようになります。
| 収入の見方 | 無理なく返せる額の目安 | 毎月の返済 |
|---|---|---|
| 夫だけ(年収500万円) | 約3,690万円 | 約104,200円 |
| 2人(年収800万円) | 約5,900万円 | 約166,500円 |
数字はあくまで例で、金利が変わらないとした場合です。2人の収入で約5,900万円を借りた場合、もし妻の収入がなくなると、毎月約166,500円の返済を夫の年収500万円だけで払うことになります。返済負担率(年収に対する、1年の返済の割合)にすると、約40%です。
だからこそ、2人の収入で借りるときは、片方の収入が減ったときにも返せるかを見ておくことが大切です。産休・育休、転職、働き方の変更、病気など、共働きの収入は変わることがあります。働き方が変わったときの考え方は、産休・育休と共働きの住宅ローンの記事にまとめています。
どの方法にするか決めるときに
どの方法がよいかは、夫婦によってちがいます。決めるときは、次のことを2人で話してみてください。
- 収入のバランス:2人の収入が同じくらいか、どちらかが多いか
- 働き方の予定:産休・育休や、働き方を変える予定があるか
- もしものとき:どちらかに何かあったとき、ローンがどう残るか。団信に誰が入るか
- 諸費用:2本分の手数料などがかかるか、いくらくらいか
- 家の名義:家の持ち分を2人でどう分けるか。お金の出し方と合わせるのが基本
住宅ローン控除(減税)のしくみを使う場合、どの方法で借りるかによって扱いが変わることがあります。くわしくは国税庁のページや住宅会社・税務署で確かめてください。
また、一度決めた借り方を、あとから変えるのは簡単ではないことが多いです。団信の仕組みは、団信の記事も参考にしてください。
夫婦で借りる方法は、損得だけで決めるものではありません。「誰が、どこまで返す責任を持つか」を、2人で納得して決めておくことが大切です。
借りる前に確かめたいこと
- 借りる予定の金融機関で、どの方法が選べるか確かめた?
- それぞれの方法で、返す責任と団信の入り方がどうなるか聞いた?
- ペアローンにする場合、諸費用が2本分でいくらになるか確かめた?
- 片方の収入が減ったときも、毎月の返済が続けられるか計算した?
- 家の名義(持ち分)の分け方を、夫婦で話した?
- 住宅ローン控除などの扱いを、国税庁のページや税務署で確かめた?
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Q. ペアローンと収入合算、どちらがいいですか?
どちらがよいかは、夫婦の収入のバランスや働き方の予定、団信をどう考えるかによってちがいます。このサイトではどちらかをおすすめすることはしていません。金融機関でそれぞれの条件と諸費用を出してもらい、くらべて決めてください。
Q. 連帯債務と連帯保証は、何がちがうのですか?
連帯債務は、2人ともがローンを返す人になる形です。連帯保証は、主に借りる人がいて、もう1人は返せなくなったときに代わりに返す約束をする形です。どちらも返す責任は重く、団信の入り方なども変わるので、契約の前に説明を受けておきましょう。
Q. 2人の収入を合わせると、借りられる額はどれくらい増えますか?
金融機関によって、相手の収入をどこまで合わせて計算できるかがちがいます。また、借りられる額が増えても、無理なく返せるかは別の話です。片方の収入が減ったときにも返せるかを、あわせて確かめておくと安心です。
まとめ
- 夫婦で借りる方法は、ペアローン・収入合算(連帯債務)・収入合算(連帯保証)の主に3つ
- ちがいは、契約の本数・返す責任・団信の入り方・諸費用
- 2人の収入で借りると借りられる額は増えるが、片方の収入が減ったときも返せるか見ておく
- どの方法がよいかは夫婦によってちがう。仕組みを知って、2人で決める
- 扱っている方法や決まりは金融機関ごとにちがうので、借りる先で確かめる
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