借りる前に
団信(団体信用生命保険)とは 住宅ローンの「もしも」に備える仕組みと、借りる前に確かめたいこと
2026年11月2日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
住宅ローンの説明を聞いていると、「団信」という言葉がよく出てきます。保険だということは分かっても、何が保障されて、何を確かめればいいのかまでは分かりにくいものです。
この記事では、団信(団体信用生命保険)の仕組みと、借りる前に確かめたいことをまとめます。結論を先に言うと、団信は「借りた人にもしものことがあったとき、残りのローンが保険で支払われる」仕組みです。夫婦で借りるときは、団信が誰についているかで、残る返済が変わります。
団信とは
団信は、住宅ローンを借りた人が亡くなったり、高度障害になったりしたときに、残りのローンが保険で支払われる仕組みです。保険金は金融機関に支払われ、ローンの返済にあてられます。
住宅ローンは、長い年数をかけて返していくものです。その間に、返している人にもしものことがあると、残された家族が返済を続けるのは大変です。団信に入っておくと、家族に住宅ローンの返済が残らないようにできます。
家は残り、ローンの返済はなくなるので、家族はそのまま住みつづけることができます。ただし、ローン以外のお金、例えば固定資産税などの税金や、家の修繕のためのお金は、その後もかかります。
加入が条件になることが多い
フラット35以外の住宅ローンでは、団信への加入を借りる条件にしている金融機関が多いです。フラット35では、加入するかどうかを選べます。
団信に入るときは、健康状態を伝える「告知」が必要なことが多いです。告知の内容によっては、団信に入れず、そのローンを借りられないこともあります。
- 告知では、過去の病気や治療、いまの健康状態などを聞かれることが多い
- 正しく伝えないと、もしものときに保険金が支払われないことがある
- 加入の条件をゆるめたタイプを用意している金融機関もある
持病がある、通院している、といった場合は、早めに金融機関に相談しておきましょう。土地の契約や住宅会社との契約を進めたあとで、団信に入れないと分かると、計画を立てなおすことになりかねません。
夫婦で借りるときは、誰についているかを確かめる
夫婦で住宅ローンを借りるときは、団信が誰についているかで、もしものときに残る返済が変わります。借り方によって、主に次のようなちがいがあります。
| 借り方 | 団信のつき方(一般的な例) |
|---|---|
| ペアローン(2人がそれぞれ借りる) | 2人それぞれが、自分のローンに団信をつける |
| 収入合算(連帯保証) | 借りる人(主債務者)だけにつくことが多い |
| 収入合算(連帯債務) | 金融機関によって、2人で入れるタイプがあることも |
例えばペアローンで、夫が2,000万円、妻が1,000万円を借りたとします。夫にもしものことがあった場合、団信で支払われるのは夫のローンの2,000万円の残りです。妻の1,000万円のローンは、そのまま返済が続きます(例えば金利0.9%・35年なら、毎月約2.8万円)。
収入合算で、夫だけが団信に入っている場合、妻にもしものことがあっても、ローンは残ります。2人の収入で返す計画なのに、団信は1人だけということもあるので、借り方とあわせて確かめておきましょう。借り方のちがいは、ペアローン・収入合算のちがいの記事でくわしく書いています。
保障を広げたタイプもある
団信には、亡くなったときや高度障害のときだけでなく、保障を広げたタイプを用意している金融機関もあります。例えば、特定の病気と診断されたときや、病気やけがで働けない状態が続いたときに、ローンの一部や全部が支払われるものです。
保障を広げたタイプは、金利の上乗せや保険料がかかることがあります。どんなときに支払われるか、条件はどうなっているかは、金融機関や商品ごとにちがいます。
- どんな病気や状態が対象になるか
- 「診断されたら」なのか「一定の期間働けなかったら」なのか
- ローンの全部が支払われるのか、一部なのか
- 金利の上乗せや保険料がいくらかかるか
保障が広いほど安心に感じますが、そのぶん返すお金は増えます。どこまで備えるかは、家族の考え方や、ほかに入っている保険によってちがいます。
団信と、ほかの保険のかねあい
団信で支払われるのは、住宅ローンの残りだけです。もしものときに家族が暮らしていくためには、ほかにもお金が必要です。
団信で備えられるのは「住む場所の返済」まで。生活費や教育費は、別に考えておく必要があります。
住宅ローンを借りると、家賃にあたるお金は団信でまかなえるようになるので、いま入っている生命保険の保障の大きさを考えなおす家庭もあります。どうするかは家族の考え方によってちがいます。ほかの保険とあわせて、もしものときに家族に何が残るかを一度整理しておくと安心です。
年齢によっては、団信の加入の条件や告知が変わることもあります。40代・50代から借りるときの考え方は、完済年齢の記事にまとめています。
借りる前に確かめたいこと
- 借りる予定のローンで、団信の加入が条件になっているか確かめた?
- 告知で何を聞かれるか、健康状態に心配がないか確かめた?
- 夫婦で借りるとき、団信が誰についているか確かめた?
- もしものとき、どのローンが残るかを夫婦で話した?
- 保障を広げたタイプの条件と、上乗せの金額を見くらべた?
- 団信でまかなえない生活費や教育費を、ほかの保険とあわせて考えた?
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Q. 団信には必ず入らないといけませんか?
フラット35以外の住宅ローンでは、団信への加入を借りる条件にしている金融機関が多いです。フラット35では、加入するかどうかを選べます。くわしい条件は、借りる予定の金融機関で確かめてください。
Q. 団信に入ったら、生命保険はいらなくなりますか?
団信で支払われるのは、住宅ローンの残りだけです。生活費や教育費など、ほかに必要なお金は団信ではまかなえません。生命保険をどうするかは家族の考え方によってちがうので、住宅ローンで備えられる分と、ほかに必要な分を分けて考えると整理しやすくなります。
Q. 持病があると、住宅ローンは借りられませんか?
団信に入るときは、健康状態を伝える必要があることが多く、内容によっては入れない場合もあります。加入の条件をゆるめたタイプがある金融機関もあるので、早めに相談しておくと安心です。告知は正しく伝えることが大切です。
まとめ
- 団信は、借りた人が亡くなったり高度障害になったりしたとき、残りのローンが保険で支払われる仕組み
- フラット35以外では、加入が借りる条件になっている金融機関が多い
- 健康状態の告知があるので、心配があれば早めに相談する
- 夫婦で借りるときは、団信が誰についているかで残る返済が変わる
- 団信で備えられるのはローンの残りまで。生活費や教育費は別に考える
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