金利と返し方
元利均等返済と元金均等返済のちがいは? 3,000万円・35年の計算でくらべる
2026年10月28日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
住宅ローンの説明を読んでいると、「元利均等返済」「元金均等返済」という言葉が出てきます。漢字が似ていて、何がちがうのか分かりにくいですよね。
この記事では、2つの返し方のちがいを、計算の例でくらべます。結論を先に言うと、元利均等は毎月の返済が同じで予定を立てやすく、元金均等は最初の返済が大きいかわりに利息の合計が少なめです。どちらが合うかは、借りてすぐの家計の余裕で変わります。
まず、言葉の意味
住宅ローンの毎月の返済は、2つの部分でできています。
- 元金:借りたお金そのもの。返すと借入の残りが減る
- 利息:お金を借りていることへの支払い。借入の残りに金利をかけて決まる
2つの返し方は、この元金と利息をどう組み合わせて返すかがちがいます。
| 返し方 | 同じにするもの | 毎月の返済 |
|---|---|---|
| 元利均等返済 | 元金と利息を合わせた「毎月の返済額」 | ずっと同じ(金利が変わらなければ) |
| 元金均等返済 | 毎月返す「元金」の額 | 最初が大きく、だんだん減っていく |
名前のとおり、「元利(元金と利息)」を均等にするか、「元金」を均等にするか、のちがいです。
3,000万円・1%・35年でくらべてみる
3,000万円を金利1%・35年、ボーナス払いなしで借りた場合の例です。金利は最後まで変わらないとして計算しています。
| 3,000万円・1%・35年 | 元利均等返済 | 元金均等返済 |
|---|---|---|
| 最初の月の返済 | 約84,700円 | 約96,400円 |
| 11年目の最初の月 | 約84,700円 | 約89,300円 |
| 最後の月の返済 | 約84,700円 | 約71,500円 |
| 10年後の借入の残り | 約2,247万円 | 約2,143万円 |
| 利息の合計 | 約557万円 | 約526万円 |
元金均等返済は、最初の月が元利均等より約1万2千円多くなります。その代わり、返済は毎月少しずつ減っていき、最後の月は約71,500円です。利息の合計は、この例で約31万円少なくなります。
この数字は金利が35年間ずっと1%のままだった場合の例です。金利が高いほど、2つの返し方の利息の差は大きくなります。
なぜ利息の合計がちがうの?
利息は、その時点の借入の残りに金利をかけて決まります。だから、元金が早く減るほど、そのあとの利息は少なくなります。
元利均等返済では、最初のころの返済は利息の割合が大きくなります。上の例だと、最初の月の返済約84,700円のうち、利息が約25,000円、元金は約59,700円です。年数がたつにつれて利息の割合が減り、元金の割合が増えていきます。
元金均等返済では、毎月の元金は約71,400円で一定です。最初から元金をしっかり返すので、借入の残りが早く減ります。上の表で、10年後の借入の残りが約100万円ちがうのはこのためです。
元金が減るペースのちがいが、そのまま利息の合計のちがいになる、と考えると分かりやすいです。
元利均等返済を選ぶ家庭の考え方
元利均等返済を選ぶ家庭は、次のように考えていることが多いです。
- 毎月の返済が同じほうが、家計の予定を立てやすい
- 借りてすぐの時期は、引っ越しや家具、子どもの費用などで出費が多い
- 最初の返済を抑えて、手元の貯金を残しておきたい
- 余裕ができたら、繰り上げ返済(予定より早く返すこと)で元金を減らすつもり
資金計画書や、このサイトの「住宅ローン、いくらまで?」の計算も、元利均等返済の式で出しています。借りる人が多い返し方なので、金融機関で返済額を出してもらうときも、まずはこちらで計算されることが多いです。
元金均等返済を選ぶ家庭の考え方
元金均等返済を選ぶ家庭は、次のように考えていることが多いです。
- 利息の合計を、少しでも減らしたい
- 借りてすぐの時期に、家計の余裕がある
- この先、収入が減る時期(定年など)に向けて、返済が軽くなっていくほうが安心
- 借入の残りを早く減らしておきたい
気をつけたいのは、最初のころの返済が大きいことです。返済負担率(年収に対する、1年の返済の割合)も、最初の時期がいちばん高くなります。その時期に教育費などが重なると、苦しくなりやすいです。
また、元金均等返済は扱っていない金融機関や、選べるローンが限られる場合もあります。選べるかどうかは、借りる先で確かめてください。
返し方と一緒に考えたいこと
利息の合計は、返し方だけでなく、返済期間や繰り上げ返済でも変わります。例えば元利均等返済でも、返済期間を短めにしたり、途中で繰り上げ返済をしたりすると、利息を減らせます。
返済期間ごとの毎月の返済と利息のちがいは返済期間の決め方の記事に、繰り上げ返済で利息がどれくらい減るかは繰り上げ返済の記事にまとめています。返し方・年数・繰り上げ返済を組み合わせて、自分たちに合う形を考えてみてください。
借りる前に確かめたいこと
- 資金計画書の返済額が、どちらの返し方で計算されているか確かめた?
- 借りる予定の金融機関で、元金均等返済が選べるか聞いた?
- 両方の返し方で、最初の月の返済と利息の合計を出してもらった?
- 元金均等にする場合、最初の数年の家計に余裕があるか考えた?
- 借りてすぐの出費(引っ越し・家具など)も入れて考えた?
- 借りたあとで返し方を変えられるかどうか、決まりを確かめた?
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Q. 住宅ローンは、元利均等返済で借りる人が多いのですか?
毎月の返済額が同じで家計の予定を立てやすいため、元利均等返済で借りる人が多いと言われます。資金計画書の返済額も、元利均等返済で計算されていることが多いです。元金均等返済を扱っていない金融機関もあるので、選べるかどうかは借りる先で確かめてください。
Q. 元金均等返済のほうが利息が少ないなら、そちらがいいですか?
同じ条件なら、元金均等返済のほうが利息の合計は少なくなります。ただ、最初のころの返済が大きいので、その時期の家計に余裕があるかが大事です。どちらがよいかは家計によってちがうので、両方の数字を出してもらってくらべるのがおすすめです。
Q. 元利均等返済で、利息を減らす方法はありますか?
繰り上げ返済で元金を早めに減らすと、そのあとの利息を減らせます。返済期間を短めにする方法もあります。どの方法が合うかは、手元に残したい貯金や、毎月の余裕によってちがいます。
まとめ
- 元利均等は毎月の返済が同じ、元金均等は毎月の元金が同じで返済がだんだん減る
- 3,000万円・1%・35年なら、元利均等は毎月約84,700円、元金均等は最初約96,400円・最後約71,500円(例)
- 利息の合計は元金均等のほうが少なめ(この例で約31万円)
- 元金均等は最初の返済が大きいので、借りてすぐの家計の余裕で考える
- 選べるかどうかや条件は、金融機関で確かめる
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