災害とハザードマップ
内水氾濫とは? 川から離れた土地でも気にしたい理由と、買う前の調べ方
2026年10月26日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
ハザードマップを見たら、気になる土地は川の氾濫の色がついていなかった。それでも「大雨のとき、このあたりの道路が水につかった」と聞いて、首をかしげた人もいると思います。
それは「内水氾濫(ないすいはんらん)」かもしれません。内水氾濫は、川から離れた場所でも起きることがあり、地図も市区町村のものを見る必要があるのがポイントです。この記事では、内水氾濫とは何か、土地を買う前にどう調べるかをまとめます。
内水氾濫とは?
内水氾濫は、大雨が降ったとき、雨水を流す下水道や水路が流しきれずに、まちの中で水があふれることです。道路が冠水したり(水につかったり)、低い家の床下や駐車場に水が入ったりすることがあります。
ここでいう「内水」は、堤防の内側、つまり人が住んでいる側の水のことです。川の水があふれる氾濫は「外水氾濫」と呼ばれます。
| 外水氾濫 | 内水氾濫 | |
|---|---|---|
| どこの水があふれる | 川の水 | まちに降った雨水(下水道・水路) |
| 起きる場所 | 主に川の近く | 川から離れた場所でも起きることがある |
| 主な地図 | 洪水のハザードマップ | 市区町村の内水ハザードマップなど |
川の氾濫の色がついていなくても、内水の心配がないとは限りません。洪水の地図と内水の地図は、別々に見ておくのがおすすめです。
内水氾濫が起きやすい場所
内水氾濫は、水が集まりやすい場所で起きやすいと言われています。次のような場所は、気にかけておきたいところです。
- まわりより低い土地(くぼ地)
- 坂の下や、坂と坂にはさまれた谷のような場所
- 線路や道路の下をくぐる道(アンダーパス)の近く
- 昔、田んぼや水路だったところ
- 地面がアスファルトや建物でおおわれ、雨がしみこみにくい市街地
同じ町内でも、少しの高さの差で、水のたまり方が変わることがあります。土地の高さとまわりとの関係は、内水を考えるうえでとても大切です。道路との高低差がある土地の考え方は、高低差のある土地の記事にまとめています。
内水氾濫の調べ方
1. 市区町村の内水ハザードマップを見る
内水の地図は、主に市区町村が作っています。国のハザードマップポータルサイトでは載っていない情報もあるので、市区町村のホームページで「内水」「浸水」などの地図を探すのが近道です。名前は「内水ハザードマップ」「浸水実績図」など、自治体によって違います。
見つからないときは、市区町村の下水道や防災の窓口に聞いてみましょう。作っていない自治体もあります。
2. 洪水の地図とあわせて見る
内水と洪水は、別の地図に載っていることが多いです。両方を見て、気になる土地がどちらにもかかっていないか確かめましょう。洪水の浸水想定区域の考え方は浸水想定区域の記事に、地図全体の見方はハザードマップの見方の記事にまとめています。
3. 重要事項説明での説明を確かめる
土地を買うときの重要事項説明では、水害ハザードマップでの土地の位置を説明することになっています。そのときに見せてもらう地図に、内水の地図が含まれているかを確かめておくと安心です。
現地と、まわりの人から分かること
地図は想定なので、実際の様子は現地で確かめると分かりやすくなります。
- 土地の高さ:前の道路やとなりの土地より低くないか
- 道路の傾き:雨水が土地のほうへ流れてきそうか
- 側溝や雨水ますの様子:道路わきの溝が小さすぎないか、つまっていないか
- まわりの家の工夫:玄関前に段差をつけている、止水板(水を止める板)を置いているなど
- 雨の日の様子:できれば雨の日やその翌日に見に行くと、水の流れ方が分かることがあります
過去に水がついたことがあるかは、不動産会社や売主に聞いてみましょう。自治体によっては、過去に浸水した場所の記録を公開していることもあります。
建てるときに話に出る工夫
内水の想定がある土地でも、建て方で備えられることがあります。どれが合うかは土地ごとに違うので、住宅会社に相談しながら考えましょう。
- 土地や建物の床の高さを上げる
- 玄関や駐車場の位置・高さを工夫する
- 水が入りやすい場所に、大切な設備を置かない
- 敷地の雨水がうまく流れるようにする
こうした工夫で、費用や間取りが変わることもあるので、土地を決める前に住宅会社に聞いておくと安心です。
買う前のチェックリスト
- 市区町村の内水ハザードマップ(または浸水の記録)を見た?
- 洪水のハザードマップも、あわせて見た?
- 土地が、前の道路やまわりより低くないか確かめた?
- 坂の下やくぼ地など、水が集まりやすい場所ではないか見た?
- 過去に水がついたことがあるか、不動産会社や売主に聞いた?
- 重要事項説明で見せてもらう地図に、内水の地図が入っているか確かめた?
- 建てるときの工夫と、それで変わる費用を住宅会社に聞いた?
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Q. 内水氾濫と、川の氾濫(外水氾濫)はどう違いますか?
川の氾濫は、川の水があふれたり堤防がこわれたりして起きます。内水氾濫は、大雨を下水や水路が流しきれずに、まちの中で水があふれて起きます。川から離れた場所でも起きることがあるのが特徴です。
Q. 内水のハザードマップは、どこで見られますか?
主に市区町村が作っていて、市区町村のホームページや窓口で見られることが多いです。国のハザードマップポータルサイトでは載っていないこともあります。見つからないときは、市区町村の下水道や防災の窓口に聞いてみてください。
Q. 内水の想定がある土地で家を建てるとき、どんな工夫がありますか?
土地や建物の高さ、玄関や駐車場の位置、排水のしかたなどが話に出ることがあります。どの工夫が合うかは土地ごとに違うので、住宅会社に、その土地の想定を見せて相談してみてください。
まとめ
- 内水氾濫は、大雨を下水道や水路が流しきれず、まちの中で水があふれること
- 川から離れた場所でも起きることがある。低い土地や坂の下は気にかけておく
- 内水の地図は、主に市区町村のものを見る。国のサイトには載っていないこともある
- 現地で土地の高さ・道路の傾き・側溝の様子を見て、過去のことも聞く
- 建て方の工夫と費用は、土地を決める前に住宅会社に相談する
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