立地と災害
液状化しやすい場所のマンションは、何に気をつければいい?
2026年10月30日 ・ 中古マンション相場チェック(マドリセカンド運営事務局)
大きな地震のニュースで、地面から泥水がふき出したり、道路が波打ったりする映像を見たことがある人も多いと思います。これが液状化です。海や川の近くのマンションを検討していると、気になってくる言葉のひとつです。
マンションは一戸建てとくらべて、液状化への強さがちがいます。一方で、マンションならではの困りごともあります。この記事では、液状化のしくみと、中古マンションを買う前に確かめたいことをまとめます。
液状化は、どんな場所で起きる?
液状化は、砂が多く、地下の水の位置が浅い地面で起きやすい現象です。ふだんは砂のつぶどうしが支え合っていますが、地震で強くゆすられると、つぶの間の水の圧力が高まり、地面が一時的に水のようにやわらかくなります。
起きやすいのは、たとえば次のような場所です。
- 海や湖を埋め立てた土地
- 昔、川が流れていた場所(川の流れが変わったあとの土地)
- 田んぼ、池、沼を埋めた土地
- 川の近くの、低くて平らな土地
いまの見た目では分からなくても、昔の土地の使われ方が手がかりになります。駅名や町名に、水に関係する字が入っていることもありますが、それだけで決まるわけではないので、あくまできっかけとして考えてください。
マンションの建物は、比較的傾きにくい
多くのマンションは、地面の下のかたい地盤まで杭(くい)を打ち、その上に建てています。そのため、表面の地面が液状化しても、建物そのものが大きく傾くことは、一戸建てとくらべると少ないとされています。
ただし、すべてのマンションがそうとは限りません。建物の大きさや地盤によって、杭を使わない基礎の場合もあります。気になるときは、不動産会社を通してどんな基礎で建てられているかを聞いてみてください。新築のときの資料(パンフレットや設計図書)が管理組合に残っていれば、分かることがあります。
建物は無事でも、困ることがある
マンションで液状化が起きたときに困りやすいのは、建物のまわりと、地面の中です。
| 起きやすいこと | 暮らしへの影響 |
|---|---|
| まわりの地面が沈み、建物との間に段差ができる | 入り口に段差ができて出入りしにくくなる。外構(植え込みや駐車場など)の修理が必要になる |
| 地中の水道管・下水管・ガス管がこわれる | 建物は無事でも、水が出ない、トイレが流せないといった状態がしばらく続くことがある |
| まわりの道路が波打つ、マンホールが浮き上がる | 車や人の行き来がしにくくなり、買い物や通勤に影響が出る |
敷地の中の配管や外構の修理は、共用部分の工事として管理組合が行うことになります。費用が大きいと、修繕積立金だけでは足りず、一時金が必要になることもあります。
液状化で気にしたいのは「建物が傾くか」だけではない。水・下水・出入り口がどうなるかまで考えておく。
液状化しやすいかを調べる方法
液状化のしやすさは、次のような方法で調べられます。
- 市区町村の液状化マップ:大きな地震を想定して、液状化しやすい地域を示したマップを出している自治体があります。ホームページで「液状化」「地震ハザードマップ」などと探してみてください
- 国土交通省のハザードマップポータルサイト:土地の成り立ち(地形の分類)を地図で見られ、液状化の起きやすさの目安を確かめられる情報もあります
- 昔の地図や航空写真:国の機関が公開している昔の地図や航空写真で、そこが海や川、田んぼだったかを確かめられます
マップは「この地震が起きたら」という想定にもとづく目安です。色がついていない場所でも起きないとは言い切れず、色がついている場所でも、必ず起きるわけではありません。水害のマップとあわせて見ておくと、その土地の弱いところが見えてきます(ハザードマップとマンション)。
買う前に、不動産会社や管理会社に聞きたいこと
液状化については、水害ハザードマップのような重要事項説明での説明の決まりはありません。気になる場合は、自分から聞いておくのが確実です。
- 建物の基礎は、杭を使っているか
- 過去の地震で、敷地の地面の沈み・配管の被害・建物の傾きなどがあったか
- そのとき、どんな修理をして、費用はどうしたか(積立金から出したか、一時金を集めたか)
- 管理組合が入っている保険に、地震の補償がついているか
過去の修理の記録は、総会の議事録や修繕の履歴で分かることがあります。地震への強さという点では、建物が新耐震基準(1981年6月1日以降に建築確認を受けたもの)かどうかもあわせて確かめておきたいところです。くわしくは旧耐震は買っていい?にまとめています。
部屋の中の家財の地震の被害は、自分で入る火災保険に地震保険をつけて備える形になります。補償の内容は保険会社に確かめてください。
手早く知りたいときは
液状化を含めて、その土地の災害のリスクをひととおり調べるのは時間がかかります。まずは物件ごとの全体像をつかみたい、というときもあるはずです。
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Q. マンションは液状化しても大丈夫ですか?
多くのマンションは、かたい地盤まで杭を打って建てられているので、建物そのものが大きく傾くことは少ないとされています。ただ、まわりの地面が沈んで段差ができたり、地中の水道管や下水管がこわれたりして、しばらく暮らしに影響が出ることがあります。
Q. 液状化しやすい場所は、どうやって調べられますか?
市区町村が液状化のマップを出していることがあるので、まずはそれを確かめます。あわせて、昔は海や川、田んぼ、池だった場所かどうか(土地の成り立ち)を地図で調べると、手がかりになります。
Q. 液状化のことは、重要事項説明で教えてもらえますか?
水害ハザードマップのような説明の決まりはないので、説明されないこともあります。気になるときは、自治体のマップを自分で確かめたうえで、不動産会社に、建物の基礎や過去の被害について聞いてみてください。
まとめ
- 液状化は、砂が多く地下水が浅い土地(埋め立て地、昔の川や田んぼなど)で起きやすい
- 杭を打ったマンションは、建物そのものは傾きにくいとされるが、基礎の種類は確かめておく
- 建物が無事でも、地面の段差や配管の被害で、暮らしに影響が出ることがある
- 自治体の液状化マップや土地の成り立ちを調べ、過去の被害や修理の記録を聞いておく
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