お金とローン
家賃と、中古マンションを買ったときの毎月の支払い。正しいくらべ方
2026年10月11日 ・ 中古マンション相場チェック(マドリセカンド運営事務局)
「毎月これだけ家賃を払っているなら、買ったほうがいいのでは?」。中古マンションを考えはじめるきっかけとして、よくある気持ちです。ローンの返済額を計算してみたら、いまの家賃と同じくらいだった、という人もいるかもしれません。
ただ、ローンの返済額と家賃をそのままくらべると、買ったほうが安く見えやすいので注意が必要です。マンションを買うと、ローンのほかにも毎月かかるお金があるからです。この記事では、数字の例を使って、賃貸と購入の毎月の支払いを同じ土俵でくらべる方法をまとめます。
買ったら毎月かかるのは、ローンだけではない
中古マンションを買って住むと、毎月(または毎年)次のお金がかかります。
- ローンの返済:借りた額と金利、期間で決まる
- 管理費:共用部分の掃除や点検、管理会社への委託などのお金
- 修繕積立金:将来の大規模修繕のための積み立て。あとから値上がりすることが多い
- 固定資産税・都市計画税:年に一度の税金。年額はざっくり物件価格の0.2〜0.4%ほどが多い
- 駐車場代:車がある場合
賃貸では、建物の修繕や税金は大家さんが払い、家賃の中に含まれています。買うと、それを自分で払う形になります。だから、家賃とくらべるなら、ローンにこれらを足した額でくらべます。
家賃12万円と、3,500万円のマンションでくらべてみる
たとえば、いま家賃12万円の部屋に住んでいる人が、3,500万円・70㎡の中古マンションを全額ローンで買う場合を考えます。ローンは金利1%・35年・元利均等返済(毎月の返済額が同じになる返し方)で、金利は変わらないものとします。
| 毎月かかるお金 | 賃貸 | 購入 |
|---|---|---|
| 家賃/ローンの返済 | 12万円 | 約9.9万円 |
| 管理費(例) | - | 1.5万円 |
| 修繕積立金(例) | - | 約2.3万円 |
| 固定資産税(月にならす) | - | 約0.9万円 |
| 合計 | 12万円 | 約14.6万円 |
修繕積立金は、国土交通省のガイドラインの平均(1㎡あたり月335円)で70㎡として計算しています。固定資産税は、価格の0.3%(年約10.5万円)として月にならしました。管理費は物件によってちがうので、例として置いた数字です。
ローンの返済だけを見ると、家賃より2万円ほど安く見えます。でも、ほかのお金を足すと、この例では購入のほうが月2.6万円ほど多くなります。
「ローンが家賃より安いから買ったほうが得」とは限りません。管理費・修繕積立金・固定資産税まで足した額が、家賃とくらべるべき金額です。
くらべる部屋の広さは、そろっている?
もう一つ気をつけたいのが、広さのちがいです。いまの賃貸が50㎡で、買うマンションが70㎡なら、毎月の支払いが増えるのは自然なことです。
公平にくらべるなら、同じ地域で、買いたいマンションと同じくらいの広さの部屋を借りたら家賃はいくらかを見てみます。そのうえで「広くなる分に、毎月いくら上乗せするか」と考えると、納得のいく判断がしやすくなります。
最初にかかるお金と、あとから変わるお金
毎月の支払いのほかにも、賃貸と購入では、お金のかかり方がちがいます。
| 賃貸 | 購入 | |
|---|---|---|
| 最初にかかるお金 | 敷金・礼金・仲介手数料など | 諸費用が物件価格の7〜9%ほど(3,500万円なら245万〜315万円)+頭金 |
| あとから増えるかもしれないお金 | 更新料、家賃の値上げ | 変動金利の上昇、修繕積立金の値上げ、部屋の設備の交換 |
| 住みかえ | 比較的かんたん | 売るか貸すかを考える必要がある |
たとえば、さきほどの例で金利が2%だった場合、ローンの返済は月約11.6万円になり、合計は約16.3万円です。修繕積立金も、計画によっては何年かごとに上がります。今の数字だけでなく、上がったときの数字も一度計算しておくと安心です。
長い目で見ると、何がちがう?
毎月の支払いでは購入のほうが多くても、長い目で見るとちがう面もあります。
- ローンを払い終えたあと:返済はなくなり、管理費・修繕積立金・固定資産税だけになります。賃貸は、住み続けるかぎり家賃がかかります
- 家が手元に残る:売ったり貸したりできます。ただし、値段は築年数や地域の相場で変わり、買った値段で売れるとは限りません
- 税金の控除:条件を満たせば、住宅ローン控除で所得税などが軽くなることがあります。控除の額や期間は年や住宅の性能で変わるので、国税庁のページで確かめてください
反対に、転勤が多い、家族の人数が変わりそう、住む場所をまだ決めきれない、といった場合は、賃貸の身軽さが向いていることもあります。どちらが正解というより、自分の暮らし方とお金の見通しに合うほうを選ぶものです。
買うと決めた場合の予算の目安は、年収いくらでいくらのマンションが買える?で紹介しています。住宅ローンや税金のくわしいことは、銀行や税務署に確かめてください。
手早く知りたいときは
物件ごとに管理費や固定資産税を調べて足していくのは、意外と手間がかかります。
中古マンション相場チェックでは、物件ページのスクショを貼ると、相場とくらべた判定といっしょに、ローン・管理費・修繕積立金・固定資産税の目安をあわせた毎月の支払いと、いまの家賃とのちがいをシミュレーションできます。最初にかかるお金の目安や、年収に対する返済の割合も見られます。
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Q. 家賃とローンの返済が同じなら、買ったほうが得ですか?
そうとは限りません。マンションを買うと、ローンのほかに管理費・修繕積立金・固定資産税が毎月かかります。最初に諸費用もかかるので、それらを全部足してから家賃とくらべてください。
Q. ローンを払い終わったら、住まいのお金はかからなくなりますか?
ローンの返済はなくなりますが、管理費と修繕積立金、固定資産税は住んでいるかぎり続きます。部屋の中の設備の交換などもあるので、払い終わったあとの毎月の額も見ておくと安心です。
Q. 賃貸と購入、どちらがいいか決める方法はありますか?
どちらがいいかは、住む年数、転勤や家族が増える予定、手元のお金、金利の動きなどで変わります。毎月の支払いと最初にかかるお金を同じ条件で並べてから、暮らし方に合うほうを選ぶのが進め方の一つです。
まとめ
- 家賃とくらべるのは、ローンの返済に管理費・修繕積立金・固定資産税を足した額
- 3,500万円・全額ローン・金利1%・35年の例では、ローンは約9.9万円でも合計は約14.6万円
- くらべる部屋の広さをそろえ、最初にかかる諸費用や金利の上昇も入れて考える
- 払い終えたあとや住みかえのしやすさも含めて、暮らし方に合うほうを選ぶ
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