10年後
子ども部屋の間取りは「将来」から考える。小さいころ・思春期・巣立ったあとの使い方
2026年10月5日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
家づくりの打ち合わせで、子ども部屋は「とりあえず6畳を人数分」と決まりがちな場所です。
でも、子どもが自分の部屋で本当に過ごすようになるのは、小学校の高学年ごろから、家を出るまで。家族によって違いますが、個室としてしっかり使うのは10年ほどということも少なくありません。家はそのあとも、何十年と続きます。
この記事では、子ども部屋の間取りを「いま」ではなく「将来」から考える方法と、図面で確かめたいポイントをまとめます。
子ども部屋は、3つの時期で役割が変わる
子ども部屋の使われ方は、だいたい次の3つの時期に分けて考えると整理しやすくなります。
| 時期 | よくある使い方 | 間取りで気にしたいこと |
|---|---|---|
| 小さいころ | 遊び場・おもちゃ置き場。寝るのは親と一緒 | 親の目が届くか、広く使えるか |
| 小学校〜高校 | 勉強・着替え・ひとりの時間。寝るのも自分の部屋 | 落ち着けるか、音が気にならないか |
| 巣立ったあと | 空き部屋・物置・趣味の部屋・帰省のときの寝室 | 別の使い道に変えやすいか |
この記事では、子ども部屋を自分の部屋として使いはじめる小学生以降を中心に考えます。
新築のときは「いま」の子どもの年齢に目が行きがちですが、図面を見るときは3つの時期を順番に思い浮かべるのがおすすめです。
子どもがいま何歳でも、10年後・20年後の家族の姿を一度だけ想像してみてください。子ども部屋の答えがぐっと見えやすくなります。
「最初は広く、あとで分ける」という選び方
きょうだいがいる家でよく選ばれるのが、最初は大きな1部屋にしておき、子どもが大きくなったら2部屋に分ける方法です。
- 小さいうちは、広い遊び場として使える
- きょうだいの年齢が近ければ、同じ部屋で過ごす時期を楽しめる
- 巣立ったあとは、仕切りをはずして1部屋に戻せる
ただし、「あとで分けられる」は、最初の図面で準備しておかないと実現しにくいのが注意点です。
分けたあとの2部屋に、それぞれ必要なもの
- ドア:入口が2つあるか
- 窓:どちらの部屋にも光と風が入るか
- 照明とスイッチ:それぞれの部屋で点けたり消したりできるか
- コンセント:机やベッドのそばに、それぞれあるか
- エアコン:2台つけられる場所と配管の経路があるか
- 収納:クローゼットが左右に分かれているか
仕切り方は、3つから選ぶことが多い
- 壁を立てる:音も視線もしっかり区切れる。工事が必要なので、天井や床に下地を入れておくとあとが楽になることも
- 可動式の間仕切り・引き戸:開け閉めして、1部屋にも2部屋にもできる
- 家具(収納家具や本棚)で仕切る:工事なしで分けられる。そのぶん音や光は通りやすい
きょうだいの寝る時間がずれてきたら、家具の仕切りでは音が気になる、ということもあります。いつ・どう分けたいかを家族で話しておくと、選びやすくなります。
準備のどれかひとつ欠けると、分けたあとに「片方の部屋だけ暗い」「エアコンがつけられない」ということが起こりがちです。担当の人に「将来分けたい」と早めに伝えておきましょう。
広さは「置くもの」から逆算する
子ども部屋の広さは、4.5〜6畳ほどで考える家が多いようです。ただ、畳数だけで決めるより、何を置くかから考えるほうが失敗しにくくなります。
- ベッドを置く? それとも布団?
- 勉強机は子ども部屋? それともリビング?
- 服やランドセル、部活の道具はどこにしまう?
たとえば、勉強はリビングでする、服はファミリークローゼットにしまう、という家なら、子ども部屋は寝る場所が中心になり、少しコンパクトでも困らないことがあります。反対に、部屋で勉強も趣味もしたい子なら、机と本棚を置いたうえで、床に座れるくらいのゆとりがほしくなります。
図面に、ベッドと机の大きさを書きこんでみると、ドアの開け閉めや、クローゼットの扉とぶつからないかも確かめられます。
あわせて見ておきたいのが、部屋の壁の使い方です。ドア・窓・クローゼットで壁が埋まってしまうと、同じ畳数でも、ベッドを置ける壁がひとつしかない、ということが起こります。
- ベッドを置ける壁が、2か所以上あるか(模様替えの自由が残る)
- エアコンの風が、ベッドに直接当たらない位置か
- 机を窓の近くに置けるか、まぶしすぎないか
どこに置くかで、家族の距離が変わる
子ども部屋の位置は、家族の顔を合わせる回数にも関わります。
リビングを通ってから行ける位置
玄関からまっすぐ子ども部屋へ行けるより、リビングを通る間取りのほうが、帰ってきたことに気づきやすくなります。リビング階段の記事で書いたように、思春期には少し気まずく感じることもあるので、通り方のバランスを考えたいところです。
親の寝室との距離
- 小さいうちは、寝室の近くのほうが安心
- 大きくなると、となり同士だと音や話し声が気になることも
- あいだに収納や廊下をはさむと、音が届きにくくなる
きょうだいの部屋同士
となり合う部屋のあいだに、クローゼットを背中合わせに置くと、音のクッションになります。ベッドを置く壁が、となりの部屋の机の壁と重ならないかも見ておくと安心です。
巣立ったあとの使い道も、いまのうちに
子どもが家を出たあと、子ども部屋は「なんとなく物置」になりがちです。最初から、ほかの使い道を思い浮かべておくと、間取りの決め方が変わります。
- 趣味の部屋・書斎:窓の向きや、コンセントの数が効いてくる
- 帰省のときの寝室:孫が泊まりに来ることも
- 夫婦それぞれの寝室:いびきや生活時間の違いで、寝室を分ける家も
- 大きな収納:季節のものや思い出の品の置き場
年を重ねると、2階に上がる回数が減る家もあります。2階の子ども部屋は、巣立ったあとにだれも入らない部屋になる可能性もあるので、窓を開けて風を通しやすいか、掃除しやすいかも見ておくと安心です。
反対に、子ども部屋を1階に置くなら、巣立ったあとに夫婦の寝室や来客用の部屋に変えやすくなります。どちらがいいかは家族によって違いますが、20年後にその部屋をだれが使うかを一度だけ想像してみてください。
担当の人への伝え方
「子ども部屋は6畳を2つ」とだけ伝えるより、家族の将来の姿をそのまま話すほうが、合った案が返ってきやすくなります。
- 「上の子と下の子は3歳差。小学生のうちは同じ部屋で、中学生くらいで分けたいです」
- 「勉強はリビングでさせたいので、子ども部屋は寝る場所が中心で大丈夫です」
- 「子どもが巣立ったら、1部屋は趣味の部屋にしたいと思っています」
まだ変えられるうちに確かめておきたいこと
子ども部屋の「あとで分ける準備」は、ドアや窓、エアコンの配管の位置など、工事が始まってからでは変えにくいことばかりです。提案をもらっている段階でも、契約後の詳細の打ち合わせ中でも、着工の前に確かめておきましょう。
- 図面に分けたあとの仕切りの線を引いても、ドア・窓・照明・収納が2つずつそろっているか
- 「将来分けたい」と伝えたとき、どこまで準備しておくかの説明があったか
- 巣立ったあとの使い道について、話を聞いてもらえたか
- 契約前で、提案を見ているなら:同じ子ども部屋でも、会社ごとに考え方がちがうことがあります。気になる点がうまく解決しないときは、ほかの会社の提案と見くらべてみるのも、ふつうのことです。
- 契約後の打ち合わせ中なら:着工の前の、まだ変えられるうちに伝えておきましょう。変更できる期限は会社や契約によって違うので、早めに担当の人に確かめてください。何度伝えてもうまく形にならないときは、間取りが決まらないときの記事も参考にしてください。
図面で確かめたいチェックリスト
- 小さいころ・小学校〜高校・巣立ったあと、それぞれの使い方を想像した?
- あとで分けるなら、ドア・窓・照明・コンセント・エアコン・収納が2つずつある?
- ベッドと机を図面に書きこんでも、ドアやクローゼットの扉とぶつからない?
- 服・ランドセル・部活の道具は、どこにしまう?
- 帰ってきた子どもは、リビングを通る? 通らない?
- 親の寝室やきょうだいの部屋と、壁一枚でとなり合っていない?
- 巣立ったあと、その部屋を何に使う?
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よくある質問
Q. 子ども部屋は何畳くらいが多い?
ベッドと机、収納を置くなら、4.5〜6畳ほどで考える家が多いです。ただ、収納を部屋の外にまとめる、ベッドを置かない、などで必要な広さは変わります。会社や地域の考え方でも違うので、置きたい家具を図面に書きこんで確かめるのがおすすめです。
Q. 最初は1部屋にして、あとで2つに分けられる?
できます。そのためには、ドア・窓・照明・コンセント・エアコンの位置・収納を、分けたあとの2部屋それぞれに用意しておくのがポイントです。壁を立てるのか、家具で仕切るのかで、あとからの工事の内容も変わるので、担当の人に早めに伝えておきましょう。
Q. 子ども部屋は1階と2階、どちらがいい?
どちらが正解ということはありません。2階に寝室と並べる家が多いですが、平屋や、子どもが小さいうちは1階のほうが安心という考え方もあります。家族が寝る場所、子どもが帰ってきたときの通り道、巣立ったあとの使い道まで考えて決めると後悔が減ります。
まとめ
- 子ども部屋を個室としてしっかり使うのは、10年ほどのことも多い
- 小さいころ・小学校〜高校・巣立ったあとの3つの時期で考える
- あとで分けるなら、ドア・窓・照明・コンセント・エアコン・収納を2つずつ準備しておく
- 広さは畳数より「何を置くか」から逆算する
- 位置は、家族の顔を合わせる回数と、音の届き方で考える
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