デザインと自由度
デザインを重視して会社を選ぶなら。「好き」を言葉にするところから始めよう
2026年10月30日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
家を建てるなら、見た目にもこだわりたい。毎日帰ってくる家だからこそ、「いいな」と思える外観や、落ち着くインテリアにしたい。そう考えて、デザインを軸に会社を選ぼうとする人は多いです。
ただ、「デザインがいい会社」という言い方は、とてもあいまいです。シンプルなのが好きな人もいれば、木の温かみが好きな人も、重厚な雰囲気が好きな人もいます。
この記事では、自分たちの「好き」を言葉にする方法と、デザインの面から会社を見分けるコツをまとめます。どこかの会社をすすめる記事ではなく、わが家の好みに合う会社を見つけるための考え方の記事です。
「デザインがいい会社」は、人によってちがう
デザインには、正解がありません。ある人にとっての「おしゃれ」が、別の人には「冷たい感じ」に見えることもあります。
だからこそ、ランキングや口コミの「デザインがいい」という評判だけで選ぶと、実際に話してみて「なんだかちがう」と感じることがあります。会社にはそれぞれ得意なテイストや、よく使う素材、形のくせがあります。大事なのは、その会社の得意と、自分たちの好きが重なっているかです。
デザインで会社を選ぶときの順番は、「評判のいい会社を探す」ではなく、「自分たちの好きをはっきりさせる」→「それが得意な会社を探す」です。
好きなデザインを、言葉にする3つの手順
「なんとなくこんな感じ」を、会社に伝わる形にしていきます。
- 好きな写真を集める:SNSや施工例、雑誌などから、外観・リビング・キッチン・水まわりなど場所ごとに10枚くらいずつ。理由は考えずに、ピンときたものを集めます
- 共通点を探す:集めた写真を並べて、「色が白っぽい」「木が多い」「窓が横に長い」「物が見えていない」など、くり返し出てくることを書き出します
- 苦手なものも書く:「ピカピカした素材は落ち着かない」「濃い色の床は掃除が気になる」など、好きじゃないものも言葉にしておくと、提案がぶれにくくなります
テイストの名前(ナチュラル、モダン、和モダンなど)は、会社によって指すものが少しずつ違います。名前だけで伝えるより、写真と「どこが好きか」の一言をセットにするほうが、ずっと伝わりやすくなります。
集めた写真と言葉は、最初の打ち合わせに持っていく要望のまとめにも使えます。伝え方は、要望の伝え方の記事にまとめています。
施工例で見るところ
会社のデザインの傾向がいちばんよく分かるのは、実際に建てた家の施工例です。見るときは、次のところに注目してみてください。
| 見るところ | 確かめたいこと |
|---|---|
| テイストの幅 | いろいろなテイストがあるか、ひとつの雰囲気に寄っているか。自分の好きが入っているか |
| ふつうの家の例 | 特別に大きい家だけでなく、自分たちと近い広さ・家族構成の家があるか |
| 外観の形と窓 | 窓の並びや屋根の形、外壁の素材に好きな感じがあるか |
| 内装の細かいところ | 床や建具の色、照明、収納の扉など、写真の端に写るところの雰囲気 |
| 暮らしている感じ | 家具が置かれた写真で、生活しても好きな雰囲気が続きそうか |
好きな施工例が見つかったら、「この家はどんな条件で建てたものですか?」と聞いてみるのもおすすめです。広さや仕様が自分たちと大きく違うと、同じ雰囲気にするのが難しいこともあります。
展示場のモデルハウスは、少し引いて見る
展示場のモデルハウスは、その会社のいちばん見せたい姿です。広さや天井の高さ、使われている素材や設備は、ふつうの家より豪華なことが多いです。
- 「このモデルハウスの中で、標準のものはどれですか?」と聞く
- 家具や照明、カーテンなど、家に含まれないものを分けて見る
- 広さを自分たちの家に置きかえたら、どう見えそうか考える
モデルハウスで好きだと感じたら、その理由を一言メモしておきましょう。「天井が高いから」なのか「床の色が好き」なのかで、自分たちの家で再現できるかどうかが変わります。展示場の回り方は、住宅展示場の回り方の記事にまとめています。
いちばん分かるのは、自分たちへの提案
施工例や展示場は、ほかの人のための家です。会社のデザインの力がいちばんよく表れるのは、自分たちの土地と予算に合わせてもらった提案です。
提案を見るときは、外観のパースや内装のイメージに、伝えた「好き」がどれだけ入っているかを見てみてください。伝えた写真の雰囲気をそのまま写しているだけでなく、土地の向きや窓の位置まで考えて形にしてくれているか。そこに、その会社や担当の人の考える力が出ます。提案の中身の見分け方は、提案力のある会社の見分け方の記事でくわしくふれています。
デザインと暮らしやすさ・費用の折り合い
デザインを大事にするときに、ぶつかりやすいのが暮らしやすさと費用です。
暮らしやすさとのバランス
たとえば、外から見てすっきりした外観にするために窓を少なくすると、部屋が暗くなったり風が抜けにくくなったりすることがあります。物を見せない収納にするには、そのための場所が必要です。「見た目」と「使い勝手」がぶつかったときに、両方をかなえる工夫を出してくれるかは、会社を比べるよいポイントです。
費用とのバランス
素材や形、窓の大きさや数によって、費用は大きく変わります。どこまでかなえられるかは会社や仕様で違うので、全部にこだわるより、「ここは絶対」と「ここはシンプルでいい」を分けておくと話がしやすくなります。たとえば、毎日目にする玄関まわりやリビングにはこだわり、ふだん人が入らない部屋は標準のものにする、などです。
デザインにどれくらい重きを置くかは、家族によって違います。ほかの軸(性能・費用・間取りの自由度など)との兼ね合いを確かめたいときは、ハウスメーカー相性診断で、6つの軸のどこを大事にしているかを整理してみるのもひとつの方法です。
デザインについて、会社に聞いておきたいこと
- 「外壁や床、建具は、どのくらいの種類から選べますか?」
- 「標準の中で、いちばん雰囲気が変わる選び方はどこですか?」
- 「この写真のような雰囲気にしたいとき、気をつけることはありますか?」
- 「インテリアや照明の相談は、誰が、どこまで手伝ってくれますか?」
- 「外構(庭や駐車場、塀など)も一緒に考えてもらえますか?」
外観の印象は、建物だけでなく外構でも大きく変わります。外構が別の会社や別の見積もりになることもあるので、どこまで一緒に考えてもらえるかも確かめておくと安心です。
デザインで会社を比べるときのチェックリスト
- 好きな写真を集めて、共通点を言葉にした?
- 苦手なものも書き出した?
- 施工例に、自分たちと近い広さ・家族構成の家があった?
- モデルハウスで、標準のものとそうでないものを分けて聞いた?
- 提案に、伝えた「好き」がどれだけ入っていた?
- 見た目と使い勝手がぶつかったとき、工夫を出してもらえた?
- こだわるところと、シンプルでいいところを家族で決めた?
- 外構やインテリアの相談の範囲を確かめた?
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Q. デザインが得意な会社かどうかは、どこで分かりますか?
いちばん分かりやすいのは、実際に建てた家の施工例です。展示場のモデルハウスは特別な仕様のことも多いので、ふつうの予算・広さで建てた家の写真や、完成見学会で見られる家に、自分の好きな雰囲気があるかを見てみてください。
Q. デザインにこだわると、費用は高くなりますか?
素材や形、窓の大きさなどによって変わります。ただ、費用が上がりやすいところと、工夫でおさえられるところがあるので、「どこにお金をかけて、どこはシンプルにするか」を担当の人と相談するのがおすすめです。金額は会社や仕様で大きく変わるので、見積もりで確かめてください。
Q. 家族で好きなデザインがちがいます。どうすれば?
まずは、それぞれが好きな写真を集めて見せ合ってみてください。外観は片方、内装はもう片方、のように分けて決める家族もいます。言葉にすると意外と共通点が見つかることもあるので、「なぜ好きか」まで話してみるのがおすすめです。
まとめ
- 「デザインがいい会社」は人によって違う。まずは自分たちの好きをはっきりさせる
- 好きは、写真と「どこが好きか」の一言で伝える。苦手なものも書いておく
- 施工例は、自分たちと近い家の例と、写真の端の雰囲気まで見る
- モデルハウスは豪華なことが多い。標準とそうでないものを分けて聞く
- いちばん分かるのは自分たちへの提案。暮らしやすさ・費用との折り合いのつけ方も見る
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