家族時間
犬と暮らす間取りのコツ。散歩から帰ってきた「その後」を図面でたどってみよう
2026年10月25日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
犬と暮らす家づくりでは、人の暮らしやすさに加えて、犬が毎日どう動いて、どこで過ごすかも考えておきたいところです。
とくに散歩に行く犬は、1日に何度も家を出入りします。そのたびに足を拭いて、リードをかけて、水を飲ませて。図面の上では見えにくい、こうした小さな動きが、住んでからの手間を大きく左右します。
この記事では、犬と暮らす間取りで確かめたいポイントを、犬の1日の流れに沿ってまとめます。猫や小動物と暮らす場合にも、共通するところは参考にしてみてください。
散歩から帰ってきたら、どこを通る?
まずは図面を手もとに置いて、散歩から帰ってきた犬になったつもりで、指でたどってみてください。
- 玄関に入る:リードを外して、どこにかける?
- 足を拭く・洗う:どこで? お湯は使える?
- 体を拭く:雨の日、泥だらけの日はどうする?
- 水を飲む・休む:いつもの居場所まで、どこを通る?
たどりながら、足を洗うまでに、家の中をどれだけ歩くかを確かめてみましょう。足を洗う場所が玄関から遠いと、そこまでの廊下が汚れたり、犬を抱っこして運ぶことになったりします。
犬の散歩は、多い家では1日2回。2回 × 365日の出入りを、どこで済ませるかを考えてみてください。
足洗い場は「玄関の近く」が基本
足洗い場の置き方には、いくつかの型があります。
| 置き場所 | よいところ | 気をつけたいところ |
|---|---|---|
| 玄関の土間 | 家に上がる前に洗える | 玄関の広さが必要。水が飛ぶので床や壁の素材に注意 |
| 玄関近くの洗面所 | お湯が使え、そのままお風呂にも入れやすい | 洗面所までの廊下を犬が歩く |
| 屋外(勝手口や玄関の外) | 泥汚れを家に持ちこまない | 冬は水が冷たい。雨の日に濡れる |
小型犬なら、ふだんはウエットシートで拭いて、汚れがひどい日だけ洗面所やお風呂で洗う、という家もあります。犬の大きさと、散歩コースの汚れ具合で、どこまでの設備が必要かは変わります。
玄関まわりの広さや収納の考え方は、玄関の記事にもまとめています。リードやお散歩バッグ、タオルを置く場所も、玄関の近くにあると身支度が楽になります。
犬の居場所は「家族が見える場所」に
犬は、家族の気配が感じられる場所で過ごしたがることが多いです。ケージやベッドを置く場所は、リビングの一角にする家が多いと思います。
- 家族の姿が見える:キッチンやソファから、犬の様子が見える
- 人の通り道から少し外れている:通るたびに起こされない
- 直射日光やエアコンの風が直接当たらない:夏の窓ぎわは暑くなりやすい
- 近くにコンセントがある:夏や冬の温度管理の家電を使うことも
図面の上で、ケージやベッドを置く場所を先に決めておくと、窓やコンセントの位置も合わせて考えやすくなります。あとから置こうとしたら、ちょうどいい場所がなかった、ということを防げます。
中の人の知り合いの家では、リビングの階段下を犬の居場所にしたら、ちょうどいい「巣」のような落ち着く場所になったそうです。デッドスペースになりがちな場所が、犬にとっては居心地がいいこともあります。
トイレとにおいは、換気とセットで
室内で犬のトイレをする場合、置き場所はにおいとの付き合い方に直結します。
- ダイニングやキッチンから、少し離れている?
- 近くに窓や換気扇があり、空気を入れかえやすい?
- ペットシーツのストックや、ゴミを一時的に置く場所はある?
- 床が汚れても拭きやすい素材にできる?
家の中の空気の流れや、においのこもりやすい場所については、音とにおいの記事も参考にしてみてください。
床・階段・ドアは、犬の体にも関わる
犬と暮らす家では、床や階段の選び方が、犬の体の負担にもつながります。
床
つるつるの床は、犬が走ったときに滑りやすく、足腰の負担になりやすいと言われます。滑りにくい床材を選んだり、犬がよく過ごす場所だけ敷物を敷いたりする家が多いです。どんな床材が合うかは、担当の人に犬と暮らすことを伝えて相談してみてください。
階段
小型犬や、年を取った犬にとって、階段は危ない場所になることもあります。
- 階段の上と下に、ゲートを付けられる幅や壁がある?
- 犬が1階だけで暮らせる間取りになっている?
ドアと脱走
玄関を開けたときに、犬がそのまま外へ飛び出してしまうことがあります。玄関ホールとリビングのあいだにドアがあるか、ゲートを置ける場所があるかも確かめておきたいポイントです。
留守番の時間と、部屋の温度
共働きの家などでは、犬が家で留守番をする時間が長くなることもあります。留守番のあいだ、犬が過ごす場所の環境も、図面の段階で考えておきたいところです。
- 夏の暑さ:西日や南の大きな窓の近くは、昼間に室温が上がりやすい
- 冬の寒さ:玄関の近くや、窓ぎわの床は冷えやすい
- エアコンの位置:犬の居場所にも風が届くか、逆に直接当たりすぎないか
- 行ける範囲:留守番中に入ってほしくない部屋や、いたずらされたくない場所にドアがあるか
留守番中は、リビングだけ、ケージの中だけ、と行ける範囲を決めている家も多いと思います。その範囲の中に、水を置く場所・トイレ・休む場所がそろっているかを確かめてみてください。
また、犬は床に近い高さで過ごします。人が立って感じる温度と、床の近くの温度は違うこともあるので、居場所はなるべく窓ぎわや玄関から離れた、温度が安定しやすい場所が向いています。
コンセントの差しこみ口やコードは、かじられないように家具の裏に隠れる位置にしておくと安心です。犬の居場所を決めるときに、一緒に確かめておきましょう。
吠え声と、外からの刺激
犬の性格によっては、窓の外を通る人や車、インターホンの音に反応して吠えることもあります。
- 犬の居場所から、人通りの多い道が丸見えになっていない?
- 隣の家の窓や寝室と、犬の居場所が近すぎない?
- 留守番のとき、外の音が気になりにくい場所に居場所を作れる?
外が見えることで落ち着く犬もいれば、刺激が多くて落ち着かない犬もいます。いま一緒に暮らしている犬の様子を思い浮かべながら、窓の位置や高さを考えてみてください。
図面で確かめたいチェックリスト
- 散歩から帰って、足を洗うまでに家の中をどれだけ歩く?
- 足を洗う場所でお湯は使える? タオルを置く場所はある?
- リード・お散歩バッグ・タオルを玄関の近くに置ける?
- ケージやベッドの場所は決まっている? 家族の姿は見える?
- 犬の居場所に、直射日光やエアコンの風が直接当たらない?
- トイレの近くに、窓や換気扇はある?
- 留守番中に行ける範囲に、水・トイレ・休む場所がそろっている?
- 階段の上と下に、ゲートを付けられる?
- 玄関を開けたとき、犬が外へ飛び出さない工夫ができる?
- 犬の居場所から、人通りの多い道や隣の家が近すぎない?
担当の人への伝え方
「犬を飼っています」だけだと、どこまでの工夫が必要かが伝わりにくいことがあります。犬の大きさや年齢、ふだんの過ごし方をそのまま話すのがおすすめです。
- 「中型犬が1匹います。散歩は朝と夕方の2回で、雨の日も行きます」
- 「留守番のときはリビングのケージにいて、夜は寝室で一緒に寝ています」
- 「シニア犬なので、階段は使わせたくないです」
犬の暮らし方が伝わると、足洗い場や床、ゲートの位置など、具体的な案を出してもらいやすくなります。
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よくある質問
Q. 犬の足洗い場は、どこにあると便利ですか?
散歩から帰ってきて、すぐ使える場所が便利です。玄関の土間や、玄関のすぐ近くの洗面所、勝手口の外などが多いです。お湯が使えるか、タオルを置く場所があるかも確かめておくと、毎日の手間が減ります。
Q. 犬のケージやトイレは、どこに置くのがいい?
家族の気配を感じられるリビングの一角に置く家が多いです。ただ、トイレはにおいが気になるので、換気しやすい場所や、ダイニングから少し離れた場所が向いています。置き場所を図面に書きこんでおくと、コンセントや窓の位置も決めやすくなります。
Q. 犬がいる家では、階段は危なくないですか?
犬の大きさや年齢によっては、階段の上り下りが体の負担になったり、落ちてしまったりすることがあります。階段の上と下にゲートを付けられる幅や壁があるか、1階だけで犬が暮らせるかを確かめておくと安心です。
まとめ
- 散歩から帰ってきた犬になったつもりで、図面を指でたどってみる
- 足洗い場は玄関の近くが基本。犬の大きさと散歩コースで、必要な設備を決める
- 犬の居場所は、家族が見える場所に。窓やコンセントの位置も合わせて考える
- トイレは換気とセットで。床・階段・ドアは犬の体と安全に関わる
- 担当の人には、犬の大きさや年齢、ふだんの過ごし方をそのまま伝える
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