広さと寸法
階段の種類と必要な広さ 直階段・かね折れ・折り返し・らせん、何マスいる? 上りやすい寸法は?
2026年10月29日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
間取りを自分で考えていると、階段をどこに、どの形で入れるかで手が止まりがちです。部屋は入ったのに階段の場所がない、2階のどこに出るか分からない、ということもよくあります。
結論を先に言うと、910 の方眼で、直階段は 1×4 マス、折り返し階段は 2×2 マスくらいの場所が、1階と2階の同じ位置に必要です。この記事では、階段の種類ごとの広さの目安と、上りやすい寸法、置く場所の考え方をまとめます。
階段の種類と広さ(早見表)
| 種類 | 形 | 910の方眼での広さの目安 | よいところ | 気をつけたいところ |
|---|---|---|---|---|
| 直階段 | まっすぐ | 1×4マス(約0.9×3.6m) | 形がかんたんで、段の奥行きがそろう | 細長い場所がいる。足をふみはずすと下まで落ちやすい |
| かね折れ階段 | 途中で90度曲がる(L字) | 2×3マスくらい(形でちがう) | 曲がるところで一息つける | 曲がるところが回り段だと踏面が狭い |
| 折り返し階段 | 途中で180度折り返す(U字) | 2×2マスくらい(回り段を使う形) | 四角い場所に収まりやすい | 踊り場をとるなら、もう少し広さがいる |
| らせん階段 | 柱のまわりを回る | 2×2マスくらい(形・製品でちがう) | 見た目に変化がつく。場所をとりにくい | 大きな物を運びにくい。踏面が場所でちがう |
広さは目安で、階の高さや段の数、手すりの付け方でも変わります。どの形でも、1階と2階の同じ位置に場所が必要なことを忘れないようにしましょう。
法律の決まりと、実際の家で多い寸法
住宅の階段は、建築基準法で寸法の下限・上限が決められています。また、階段には手すりを付けることも決められています。
| 項目 | 建築基準法の決まり(住宅) | 実際の家で多い寸法 |
|---|---|---|
| 階段の幅 | 75cm 以上 | 内法 75〜85cm くらい |
| けあげ(1段の高さ) | 23cm 以下 | 18〜20cm くらい |
| 踏面(足をのせる奥行き) | 15cm 以上 | 21〜25cm くらい |
法律の数字はあくまで下限・上限で、そのとおりに作ると急な階段になります。上りやすさの目安として、「けあげ×2+踏面」が 60〜65cm くらいだと歩きやすい、と言われます。たとえば、けあげ 19cm・踏面 24cm なら、19×2+24=62cm です。
段の数の考え方
段の数は、1階の床から2階の床までの高さ(階の高さ)を、けあげで割って決めます。たとえば階の高さが 2,900mm なら、けあげを 20cm 以下にするには15段(1段約19.3cm)くらいが必要です。けあげを 18cm くらいにすると、16段ほどになります。天井を高くすると階の高さも上がり、段の数や階段の長さが増えることがあります(天井の高さの記事)。
回り段に気をつける
回り段は、曲がるところを扇形の段にして、踊り場(平らなところ)の代わりに段を続ける作り方です。場所をとりにくい反面、内側の踏面がとても狭くなります。
- 回り段の踏面は、狭い側の端から 30cm の位置で測ると決められています
- 上のほうに回り段があると、下りるときの1歩目で足をふみはずしやすいと言われます
- 回り段は、できれば下のほうに置く、踊り場をとる、といった工夫がよく挙げられます
小さな子どもや高齢の家族がいる家では、踊り場をとる・段の奥行きを広めにするなど、広さより安全を先に考えると安心です。
階段を置く場所の考え方
ホール・廊下に置く
玄関ホールや廊下から上がる形です。家族がリビングを通らずに2階へ行けるので、来客中でも気をつかいにくい、冷暖房の空気が逃げにくい、といったよいところがあります。
リビングに置く(リビング階段)
リビングの中から上がる形です。家族が顔を合わせやすく、廊下を減らせます。一方で、音・におい・冷暖房の効き方に工夫がいります。くわしくはリビング階段の記事を参考にしてください。
家の真ん中に置く・はしに置く
階段を家の真ん中あたりに置くと、2階のホールから各部屋へ短い廊下で行けることが多く、廊下を減らしやすくなります。一方で、家の真ん中は光が届きにくいので、階段の上に窓をとる、吹き抜けとつなげる、といった工夫が挙げられます。家のはしに置くと、部屋をまとめて広くとりやすい反面、2階の廊下が長くなりやすいので、平面図で2階の動きも確かめておきましょう。
2階の出口から考える
階段は、1階の入口だけでなく、2階のどこに出るかも大事です。2階のホールから各部屋に入りやすい位置か、階段を上がってすぐに寝室のドアがないか、なども確かめましょう。
階段の広さと延床面積
階段は、1階と2階の両方で場所をとります。910 の方眼で数えてみると、次のようになります。
| 形 | 1つの階の広さ | 2階建ての合計 |
|---|---|---|
| 直階段(1×4マス) | 約3.3㎡(約2帖) | 約6.6㎡(約4帖) |
| 折り返し(2×2マス) | 約3.3㎡(約2帖) | 約6.6㎡(約4帖) |
| かね折れ(2×3マスの場合) | 約5.0㎡(約3帖) | 約9.9㎡(約6帖) |
直階段と折り返し階段は、広さはほぼ同じで、形(細長いか四角いか)がちがいます。どちらが入れやすいかは、まわりの部屋の形で決まります。階段の下は、収納やトイレとして使うこともありますが、低いところは天井が斜めになるので、使える高さを断面図で確かめておきましょう。
階段まわりで忘れやすいこと
- 明かりとスイッチ:上と下の両方で点けたり消したりできるスイッチ(3路スイッチ)にすることが多い
- 窓:階段に窓があると明るくなるが、高い位置の窓は掃除や開け閉めがしにくい
- 頭の上の高さ:階段の上に梁や天井が下がっていると、上り下りで頭が当たることがある
- 手すり:どちら側に付けるか。下りるときの利き手側にあると使いやすいと言われる
- 2階の手すり・転落の防止:階段のまわりが吹き抜けになっている場合
自分の間取りで確かめる
マドリつくーる(マドつく)では、階段の形を選んで置けます。無料・登録なしで使えます。
- 階段の部屋を置き、形を直・かね折れ・折り返し・らせんから選びます
- 部屋のふちをつかんで、1×4マスや2×2マスなど、大きさを変えてみます。帖数と延床面積もその場で変わります
- 2階を開くと、1階がうすく見えるので、階段の位置を重ねて合わせます
- 天井の高さを変えたり、3Dで中を歩いたりして、上り口と2階の出口の感じを確かめます
段の寸法や安全の判断は、設計の担当者に確かめましょう。
間取りを決める前に確かめたいこと
- 階段の場所が、1階と2階の同じ位置にとれている?
- けあげ・踏面の寸法を、図面か設計の担当者に確かめた?
- 回り段がどこにあるか確かめた?
- 2階の出口から、各部屋への入りやすさを見た?
- ベッドや家具を2階に運ぶ道すじを確かめた?
- 手すりの位置と、階段の明かりのスイッチの位置を話した?
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Q. いちばん広さをとらない階段は、どの形ですか?
床に置く広さだけで見ると、折り返し階段やらせん階段は、直階段より細長い場所をとりません。ただ、回り段が多くなると足をのせる奥行きが狭くなり、上り下りや物の運び込みがしにくくなります。広さと上りやすさのバランスで選ぶのがおすすめです。
Q. けあげ・踏面は、どれくらいが上りやすいですか?
実際の家では、けあげ(1段の高さ)18〜20cm、踏面(足をのせる奥行き)21〜25cmくらいが多いです。「けあげ×2+踏面」が60〜65cmくらいだと歩きやすいと言われます。家族の年齢や体格も考えて、設計の担当者と相談しましょう。
Q. 階段の面積は、延床面積に入りますか?
多くの場合、階段の部分は1階と2階の両方の床面積に入れて数えます。そのため、階段の形や大きさは、家全体の広さにも関わります。
まとめ
- 910 の方眼で、直階段は 1×4 マス、折り返しは 2×2 マスくらいが目安
- 建築基準法では、幅 75cm 以上・けあげ 23cm 以下・踏面 15cm 以上
- 実際の家では、けあげ 18〜20cm・踏面 21〜25cm くらいが多い
- 回り段は踏面が狭くなりやすいので、置く位置に気をつける
- 階段は1階の入口と2階の出口の両方から考える
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