家族と進め方
家づくりの優先順位、どう決める?「ゆずれないこと」と「あればうれしいこと」の分け方
2026年11月1日 ・ マドリセカンドの中の人(元施主)
広いリビング、大きな窓、家事がラクな動線、暖かい家、おしゃれな外観、たっぷりの収納。家づくりを考えはじめると、やりたいことはどんどん増えていきます。
でも、予算にも敷地にも限りがあります。希望をすべてかなえるのは、どの家でもむずかしいものです。だからこそ、何を先にかなえて、何をあとに回すかを決めておくと、打ち合わせでも会社選びでも、迷いがぐっと減ります。
この記事では、家づくりの優先順位の決め方を、手順に沿ってまとめます。
優先順位がないと、何が困る?
優先順位を決めないまま進めると、こんなことが起きやすくなります。
- 展示場や提案を見るたびに、気持ちが行ったり来たりする
- 見積もりが予算をこえたとき、どこを削ればいいか分からない
- 家族の中で、「何を大事にするか」がずれたまま話が進む
- 担当の人に、要望の重さが伝わらない
とくに、見積もりの調整のときに困ることが多いです。どこを削っていいかが決まっていれば、調整は「選ぶ作業」になります。決まっていないと、毎回ゼロから悩むことになります。
ステップ1:希望を全部書き出す
まずは、遠慮せずに希望を全部書き出します。家族それぞれが、思いつくものをどんどん書いてください。
- 部屋や間取りのこと(リビングの広さ、部屋の数、収納など)
- 暮らしやすさのこと(家事の動線、朝の支度、帰ってきたときの流れ)
- 住み心地のこと(暑さ・寒さ、明るさ、音)
- 見た目のこと(外観、内装、雰囲気)
- お金のこと(毎月の支払い、建てたあとの費用)
- 安心のこと(地震への強さ、建てたあとのサポート)
この段階では、できるかどうかは考えなくて大丈夫です。「こんなの無理かな」と思うものも書いておくと、あとで「なぜそれがほしかったのか」を考える手がかりになります。
ステップ2:「イヤなこと」からも考える
希望を書き出すと、たいてい全部が大事に見えます。そこで、反対側からも考えてみます。
- いまの家で、いちばん困っていることは?
- 新しい家で、これだけはイヤなことは?
- 友だちの家や、実家で「これはイヤだな」と思ったことは?
「冬に足元が冷える」「洗濯物を干す場所が遠い」「家族がバラバラの部屋にいる」など、イヤなことはとても具体的に出てきます。そして、イヤなことの裏返しが、ゆずれないことになっていることが多いです。
「何がほしい?」と聞かれると全部ほしくなりますが、「どっちがイヤ?」と聞かれると、本当に大事なことが浮かびやすくなります。
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ステップ3:3つの箱に分ける
書き出した希望を、次の3つの箱に分けていきます。
| 箱 | 入れるもの | 目安 |
|---|---|---|
| ゆずれないこと | かなわないなら、その会社や間取りは選ばないもの | 3つくらい |
| できればかなえたいこと | 予算や条件しだいで考えたいもの | いくつでも |
| あればうれしいこと | なくても困らない、余裕があれば足すもの | いくつでも |
迷ったら、「もしこれがかなわなかったら、その会社をやめるか?」と考えてみてください。やめるほどではないなら、「ゆずれないこと」ではありません。
「ゆずれないこと」を3つくらいにしぼるのがポイントです。多すぎると、結局どれも同じ重さになって、優先順位の意味がなくなってしまいます。
ステップ4:「ゆずれないこと」に順番をつける
3つにしぼれたら、その中でも順番をつけておきます。全部をかなえられないときに、どれを先にするかの目安になります。
- 2つずつ比べて、「どちらか1つしかかなわないなら?」と選ぶ
- いちばん多く選ばれたものを1位にする
- 家族で順番がちがったら、理由を聞き合う
家族で順番が分かれたときは、無理にひとつにまとめなくても大丈夫です。夫婦での話し合いの進め方は、夫婦で家づくりの意見が合わないときにまとめています。
あとからでもできることを見分ける
優先順位を決めるときに、もうひとつ考えておきたいのが、建てたあとからでも変えられるかどうかです。
| あとから変えにくいもの | あとからでも変えやすいもの |
|---|---|
| 間取り・部屋の配置 | 家具・カーテン・照明の一部 |
| 窓の位置や大きさ | 棚や収納の中の工夫 |
| 断熱や家の骨組み | 家電 |
| 土地の中での家の向き・配置 | 庭の植栽の一部 |
あとから変えにくいものは、たとえ「できればかなえたいこと」の箱に入っていても、建てるときに考えておく価値があります。反対に、あとから足せるものは、予算が合わないときに後回しにしやすいものです。
ただ、何があとから変えやすいかは、家のつくりや会社によってもちがいます。気になるものは、担当の人に「これは住んでから変えられますか?」と聞いてみてください。
決めた優先順位を、打ち合わせで使う
優先順位は、決めて終わりではなく、打ち合わせで使ってこそ役に立ちます。
- 会社を比べるとき:「ゆずれないこと」を比べる軸にする。比べ方の考え方はハウスメーカーの決め手にまとめています
- 最初の打ち合わせ:「私たちはこの3つを大事にしたいです」と伝える
- 間取りの提案を見るとき:ゆずれないことが入っているかを最初に確かめる
- 見積もりを調整するとき:「あればうれしいこと」から削る
担当の人にとっても、優先順位が分かっていると、提案や見積もりの調整がしやすくなります。間取りの決め方は間取りの決め方も参考になります。
打ち合わせが進むと、考えが変わることもあります。間取りの提案をもらったあとや、見積もりが出たあとに、もう一度3つの箱を見直してみてください。変わったことに気づけるのも、書き出しておいたからこそです。
優先順位を決めるときのチェックリスト
- 家族それぞれが、希望を全部書き出した?
- 「いまの家で困っていること」「これだけはイヤなこと」も書いた?
- 希望を、ゆずれない・できれば・あればうれしい、の3つの箱に分けた?
- 「ゆずれないこと」は3つくらいにしぼれた?
- 3つの中にも、順番をつけた?
- あとから変えにくいものと、変えやすいものを分けた?
- 予算の「わく」を、先に家族で話した?
- 決めた優先順位を、担当の人に伝える準備はできた?
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Q. 優先順位は、いつ決めればいいですか?
会社を比べはじめる前に、一度決めておくのがおすすめです。比べる軸になるので、展示場や打ち合わせで話を聞いたときに迷いにくくなります。打ち合わせが進むと考えが変わることもあるので、間取りの提案をもらったあとにもう一度見直してみてください。
Q. ゆずれないことが、たくさんあって絞れません。
「もしこれがかなわなかったら、その会社をやめるか?」と考えてみてください。やめるほどではないものは、「あればうれしいこと」に移します。それでも多いときは、2つずつ比べて「どちらか1つなら?」と選んでいくと、順番が見えてきます。
Q. 予算をいちばんに考えるべきですか?
予算は、ほかの優先順位を決めるための「わく」として先に考えておくのがおすすめです。そのわくの中で、何にお金をかけるかを決めるのが優先順位です。費用は会社や仕様で大きく変わるので、見積もりの中身を確かめながら調整していきましょう。
まとめ
- 優先順位があると、見積もりの調整が「選ぶ作業」になる
- 希望を全部書き出したら、「イヤなこと」からも考える
- ゆずれない・できれば・あればうれしい、の3つの箱に分ける
- 「ゆずれないこと」は3つくらいにしぼり、順番もつける
- あとから変えにくいものは、建てるときに考えておく
- 決めた順位は、会社選び・打ち合わせ・見積もりの調整で使う
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